ボイラーとオーブンのついた多機能な薪ストーブを撤去して、シンプルな普通の薪ストーブに入れ替えたいという案件だ。
「あまり暖かくない」「薪ボイラーでの給湯は薪ストーブをフルパワーで焚いている時しか使えない」「部屋に煙が逆流することが多い」と、あまり機能的に使えずに不便を感じているらしい。
まず、あまり暖かくならないということに関しては、ボイラーでの給湯システムとして薪ストーブを使うと、それなしの普通の薪ストーブに比べて部屋の暖房に使われる熱が半分以下になってしまう。そのくらい、水からお湯を沸かすのに熱量を奪われてしまうのだ。当然のことながら、フルパワーで稼働させ続けないと給湯システムを稼働できない。給湯のために、ずっと薪ストーブをフルパワーで焚き続けられるのかという問題が出てくる。
薪ボイラーだけで給湯システムを組むのではなく、他にも太陽熱、ガスなどの複数のエネルギーを並列して熱源として使えるストレージタンクを使った、本格的な給湯システムを構築すれば上記の問題は解消されるけど、莫大な予算が必要となってくる。イニシャルコストも含めて「合理的なのか?」と言われると疑問が生じる。
また横型のオーブン付きのモデルのため、炉内の排気経路が複雑で、煙が抜けていくための抵抗が大きい。炉内も小さめなので、上手く炎を立てて煙を出さずに燃やすのが、意外と難しい。
そのため、あまり活用できていないのが実情で、シンプルな普通の薪ストーブに入れ替えたいという案件だ。
既存の煙突の貫通部分を再利用できれば良いのだけど、煙突が既存の薪ストーブの横から壁面を水平に抜けているので、なかなか難しい。
既存薪ストーブの撤去、ボイラー配管の撤去後に、現場確認して、どのように代替えの薪ストーブを設置するか考えようと思う。
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コメント
このオーブン、ボイラー機能が付いたストーブは、スイス製ですか?
そうだとすれば、これは空気を暖めるためのストーブではなくて、蓄熱体(タイルストーブなど)を暖めるためのものではないでしょうか?
スイスやイタリアの田舎の家庭に行くと、今でも普通に見られます。
深澤 光さま:
メーカー名、生産国は現時点で不明です。後日現場確認に行くので、その時にチェックしてみたいと思います。
貴重な情報ありがとうございます。