薪ストーブの転倒防止に物理的に炉台と薪ストーブをアンカーボルトで固定してしまう方法がある。
この場合は炉台の設計に工夫が必要だ。石やタイルで炉台面を仕上げてしまうと、アンカーボルトの施工が極めて難しくなる。
「振動ドリルで穴を開けようとすると石やタイルが割れてしまう」
「石やタイルの厚み、その下地調整の砂でアンカーボルトが効かない」
これらの問題を防止するために、薪ストーブ設置面の、薪ストーブのサイズより各方向に10センチ位広くモルタル仕上げにする。そうすれば、確実にアンカーボルトが施工できる。
地震による薪ストーブの転倒防止に、炉台面に脚部をしっかりアンカーボルトで固定しているため、安心感が全然違う。
この炉台仕上げのメリットがもう一つあって、タイルや天然石の場合は、どうしても炉台面がフラットにならず、工業製品の薪ストーブの脚を乗せると、ぐらつき、がたつきが発生しがちだ。この場合でも、脚に調整機構のついているモデルであれば問題ないが、ついてないモデルも多く、隙間にワッシャーをかますなどの対策で回避する。
モルタル仕上げの場合は、かなりフラットになり、がたつき、ぐらつきが発生しにくい。今回の現場も調整なしで、問題なく納まった。
炉台面を全部石やタイルで仕上げなくても、違和感なく納まっていると思う。人によって見方は違うと思うが、耐震対策を重視する場合には、このように、炉台の仕上げ方法も考える必要がある。
かわはら薪ストーブ本舗では、薪ストーブの耐震対策を重視していて、炉台に薪ストーブを固定できない構造の薪ストーブの場合は、スライド煙突の下側で、内装壁面内に、煙突を固定して薪ストーブの転倒を防止する対策も提案している。
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コメント
こんにちは、川原さん。
ネスターマーチンにしても、固定する際に悩ましい所ですが、この方法は最適だと思います。
目立たなくすっきりとおさまっています。
ヒロさま;
ネスターマーティン専用の耐震金具は、かなりごっつい印象ですよね。まあ、その分、強力に効くのだとは思いますが・・・。
どの機種で、どこまでやるかも含めて、施主さんの意向に沿う形で行っています。