意外と見落とされやすいガスケットロープの劣化で、傷んだまま使っている人も多いと思うが、薪ストーブにとってかなり重要なパーツだ。ガスケットロープが劣化すると、扉の隙間からも空気が入ってきてしまう。そうすると、本来の設計時の空気の流れとは違ってきてしまう。それにより、「空気がたくさん入り過ぎて燃費が悪くなる」「本来入ってくるところからの空気の流量が少なくなり燃え方が悪くなる」「ガラスが白く煤けやすくなる」などの弊害が生じる。
新品から、それほど使ってない場合でもガスケットロープは劣化していることもある。薪ストーブそのものは新品でも、メーカーの生産時、出荷時からは、海上輸送、日本国内での在庫日数がかなり経過しているので、扉を締めて圧着された状態が長く続いているので、早めに交換した方が良い場合もある。
交換時期の目安のチェック方法は簡単だ。お札を扉のガスケットに挟んで、扉を閉めてみる。その状態でお札を引き抜けたらガスケット交換の時期だ。正常な状態だと、お札は扉に挟まれたままで引き抜けない。他には目視確認してほつれや剥がれがあったら、当然交換だ。
交換後はガスケットセメントの乾燥硬化までの日数(数日程度)は火入れできない。そのため、冬場の薪ストーブシーズンに発覚するとダメージが大きい。なるべく煙突掃除をするシーズンオフの今の時期に点検を済ませておこう。
北軽井沢店のグランデノーブルデポのガスケットロープが限界だったので、交換した。火入れは寒くなるのを待っても良いのだけど、効果を体感したくて、数日の養生期間の後に火入れしてみた。
ガスケットロープを交換する前と比較して、空気の流れが明らかに変わったことを感じた。下からの空気が強くなって炎の立ち上がりが力強くなった。また、ガラスの煤けも少なくなった。明らかに燃焼状態が良くなったのを感じた。
冬場の寒い時期でないので、これ以上薪をくべると暑くなりすぎるので、天板温度220℃程度が巡行状態なのだけど、そこまで温度を上げず、二次燃焼する温度まで上がって炎の状態を確認して、薪の追加投入をやめて鎮火させた。
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