これまでロケットストーブ式の燃焼構造とオーブン室付きのクッキングストーブだけのラインナップだったヒミエルストーブから、一般的なクリーンバーン方式の薪ストーブICが新発売された。
徳島の帰りに寄らせてもらって、早速新製品を見学した。

ヒミエルストーブに到着
画期的なことが、鋼板製の立ち上がりの早さと、石による蓄熱性の良さを両立させた「ハイブリット構造」であることだ。鋼板製の炉に空間をはさむことなく、直接石が炉と接しているので石の表面温度もそれなりに高くなる。安定燃焼時で、石の表面温度は200℃を少し超えるくらい。天板は一般的な鋼板製の薪ストーブと同様に300℃程度という感じだ。

鋼板製の立ち上がりの早さと、石による蓄熱性を両立した画期的な構造
つまり火入れ後は速やかに温度が上がり、一度安定燃焼して石の温度が上がれば、炉内の炎が消えても長時間蓄熱してくれるので、薪をくべ続けなくても済む。炉底も耐火レンガによる蓄熱が効いているので、熾火も長持ちして蓄熱に貢献している。
立ち上がりと蓄熱性を両立させた性能の良さだけでなく、メンテナンス性も極めて良い。天板はボルトで固定されているが、そのボルトを取り外すと、バッフル板代わりの耐火レンガが見える。
このような構造で、新品の設置時に、石を炉と金網の隙間に入れ込む方式だ。そのため搬入時には天板、耐火レンガ、扉などは取り外した状態で軽量化することができる。トータルの重量は145kgだけどパーツを取り外すことによって90kg程度まで軽量化できる。そのため2人でも比較的容易に搬入設置できる。

黒いトーンの玉砂利仕様

白いトーンの砕石仕様
石の種類は好みに合わせて2種類から選ぶことができる。

天板のボルトを外すと石の挿入部と、バッフルの耐火レンガが見える
これらの写真は構造の確認のために、天板を取り外したものだが、通常の煙突掃除の際は天板を取り外さずに、炉内側から耐火レンガを撤去して、煙突にアクセスできるので煙突掃除が容易に行える。バッフルに耐火レンガを使うことによって、バーミキュライトのように割れることもほとんどなく、仮に割れたとしても安価に交換できる。

バッフルのレンガを受けるパーツ

レンガを受けるパーツも乗っているだけなので、簡単に取り外してメンテナンス可能
最近は南海トラフ地震がどうのと報道されているが、地震対策にも対応している。オプションで炉台に固定できるようになっている。

オプションの耐震固定金具

薪ストーブのデザインに合わせた耐震金具
実際の使い勝手は、明日の記事で引き続き紹介していく。
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