ヒミエルストーブの既存のロケットストーブ型のヒートライザー燃焼ではない、通常のクリーンバーン燃焼の新型モデルICの使い勝手を紹介しよう。
多くのユーザーにとって気になることの一つが、使える薪の長さだろう。ヒミエルストーブICの場合は最長で40センチの薪まで入れることが可能だ。この薪ストーブに限らず、その機種における最大薪寸法ではなく、私がいつも推奨している、少し短めの35センチ位で使う方が、炉内で自由自在に組むことができて効率良く燃やすことができる。

最大の薪寸法は40センチ
炉内調理を必須と考える人は、あまり多くないかもしれないけど、やはり炉内でピザを焼いたり、魚や肉を焼けると、薪ストーブの楽しみが倍増する。
そんな時に、扉も間口の寸法が重要になってくる。10インチのスキレットを傾けないで、炉内に入れられるために26センチ以上の間口が欲しいところだ。

10インチのスキレットが入る扉の間口寸法
ヒミエルストーブのICの扉の間口の有効寸法は27センチ程度なので、10インチのスキレットを無理なく入れることができる。
次に操作性について解説する。空気調整は二か所だけ、空気の流入部分と、煙突の排気部分だ。どちらもシンプルなレバーの操作で調整は見た目で誰でも判るようになっているので、初心者でも戸惑うことはないだろう。
燃焼の特性は、今時のよくある大手メーカー製の薪ストーブのように、空気量を極端に絞った設計ではなく、全開から全閉まで幅広い空気調整が自由自在にできるので、焚きつけ時に扉や灰受け室の扉を開けて補ってやるようなことをしなくても、簡単に立ち上がってくれる。とても簡単で気持ち良い立ち上がりだ。
焚きつけ時にはどちらのレバーも前回にして、ある程度温度が上がってきたら、まずは流入部分を少し閉じるだけでOKだ。一度調整したら、それほど頻繁に調整する必要はない。二次燃焼して安定燃焼する温度(扉の肩の部分で300℃オーバー、石の表面が200℃オーバー)に達したら、煙突の排気部分ダンパーのレバーを傾けて調整すればOKだ。

空気調整はあまり頻繁に行う必要はなく、温度が上がってから適度に閉めればそれでOK

排気ダンパー
空気の流れの設計が秀逸でプレーヒートされた高温のエアーがガラスに吹き付けてから炉内に巻き込むようになっているので、ガラスの煤けはほとんど見られない。長時間に渡って、綺麗なガラスの状態を維持して、炎を楽しめる。

ガラスが煤けることなく綺麗な炎を楽しめる
炉が鋼板なので、立ち上がりが非常に早く、そして周辺の石が蓄熱してくれるので、一度炎が落ちても長時間に渡って薪ストーブ本体の温度を維持できる、鉄と石の良いとこ取りの、非常に高性能な薪ストーブだ。総合的に見て万人に自身を持ってお勧めできる完成度の高いモデルだと思う。
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