薪ストーブを連続稼動させていると、少しづつ灰が炉内に溜まってくる。数センチくらい灰が積もった状態が一番熾き火も残りやすく保温性が良いのだが、5センチ10センチと溜まってくると今度は空気取り入れ口をふさいだり、炉内の空間が狭くなったりして燃焼効率が悪くなる。
このため火を落としたタイミングで、時々炉内の灰を取り除いてやる必要がある。もちろん全部取り除くのではなく適度に残しておいた方が良い。
完全に火を落としてしまえば無造作にプラスチックのスコップとかですくっても問題ないが、ちょっとでも小さな熾き火が残っている場合は溶けたりしてしまうので要注意だ。まずは熾き火を炉の奥に寄せてやって扉の手前の方の熾き火が少ない部分の灰を金属製のシャベルなどで、すくってやる。私は薪ストーブに付属していた一番下に敷く灰受け皿を炉内には入れずに灰取りシャベルとして利用している。
すくった灰はとりあえず金属製の容器に移してやる。そのうち自然に燃え尽きてくれるが、熾き火は小さくても意外に熱容量があるので、火災にならないように炉台の上などで熾き火が燃え尽きて十分に冷えるまで保管しよう。
ところで薪ストーブから出た灰はどのようにしているだろうか?一番簡単なのは、庭の土にまいてしまうことだ。良質の土壌改良剤、肥料として役立ってくれる。もし近所で園芸をやっている人がいたら「灰は要らないですか?」と訊いてみよう。また陶芸をやっている人がいたらその人にも訊いてみよう。きっと「欲しい!」という声が返ってくると思う。肥料や釉(うわぐすり)として喉から手が出るほど欲しいもののはずだ。適当なビニール袋に入れて分けてあげよう。自分で溜めておいて火鉢に使ったり、囲炉裏に使うのも面白いと思う。