薪ストーブに対する近隣からの苦情問題

住宅地で薪ストーブを使う場合には、煙や臭いで近隣に迷惑をかけないようにさまざまな対策が必要になってくる。

まずハード面で、設置に関する環境の問題で、煤を出さないように完全燃焼させるために煙突の性能を最大限に引き出せるように二重断熱煙突を屋根からストレートに立ち上げるのが望ましい。その際に煙突のトップから半径10メートルくらいの水平および高い場所に、隣の家の窓や換気扇の空気取り入れ口がないという条件を満たしていたら導入を検討しても良いと思う。

次に運用面では、十分に乾燥していない薪とか建築廃材とかを燻らせるように燃やして白い煙がモクモクというのは問題外だが、十分に乾燥した広葉樹の薪を高温で焚けば問題になるようなことはあまりないと思う。焚き付けの時は多少は臭いや煙が出るので、近所で洗濯物や布団を干していない時間帯、近所の目があまりない時間帯に一気に行うなどの運用の工夫が必要となる。

設置環境や運用の注意だけでなく、別の観点からの近隣対策も必要となってくる。それは「人間関係の構築」「コミュニケーション」だ。薪ストーブの有無とは関係なく普段から顔を合わせたら挨拶をして、知らん顔をしないなどの常識的な態度を取っておくことはもちろんだが、さらに導入前には近所に対して薪ストーブに対する理解を深めてもらうためにある程度の情報を与える必要もあると思う。町内会をうまく利用するのもありだ。薪ストーブを知らない人は「火事が怖い」「臭い」「煙い」などの不安感を持ってしまっても当然なので「これから導入するけどそんなことはないです。何かあればいつでも言って下さい」という感じで交流を持っておくと良いと思う。そしてタイミングを捉えて立ち話でもして「迷惑かけていませんか?」という感じでフォローしておけば万全だと思う。

そこまでを全てやっても、この写真のように苦情になる時はなるということも知っておきたい。こういう近隣住民は、本当に薪ストーブの煙で困っているわけでもなく薪ストーブが憎いわけでもなく、ただ単に「薪ストーブユーザーの隣人」の存在が許せないのだと思う。薪ストーブはクレームをつけるための絶好のネタであって、仮に薪ストーブをやっていなくても他の理由をかこつけて文句を言ってくることは間違えない。「自宅の日当たりが悪くなった」「自分の存在の度合いが低くなった」「自分にないものを持っている」などの本人さえもはっきり意識していないような深層心理からクレームをつけているのだと思う。こちらの身に危険がさしせまったら斧やチェーンソーで撃退すれば静かになるのでそれほど心配はないが、うっかり実行してしまうと警察のお世話になってしまうことになるので注意したい。同じ土俵に立たずに放置するのが大人の対応だと思うが、自宅の目の前にこんな光景が繰り広げられるのも気分が良くないものだ。

かわはら薪ストーブは全国

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