薪ストーブの焚きつけに、着火剤や牛乳パックを使うのが嫌いだ。「エコ」「環境にやさしい」と謳いながら、石油製品を燃やしているのは、どうも変な気がする。市販の着火剤はモロに石油だし、牛乳の紙パックも本来であればリサイクルに回せるはずなのに、燃やしてしまうのもなんだかという気がする。紙パックの印刷に使われている塗料、防水に使われているコーティング材は燃やして気にならないのだろうか?
どうせ石油系の燃料で焚きつけするならば、トロトロ、ちまちまとそういう着火剤を使うのではなく、ガスバーナー(ガストーチ)の炎で豪快に一気に焚きつけてしまった方が合理的だと思う。その方が煙や煤も発生しにくいし、手間もかからず安上がりだ。
確かに石油系の着荷剤を使うとラクだし、失敗はないだろう。しかし、それにこういう着火方法に頼っていると、いつまで経っても焚きつけが上手にならない。薪ストーブの点火はもちろんのこと、野外で焚き火やバーベキューの時にも着火材がないと火がつけられないという恥ずかしい(けどよくある)お父さんになってしまうだろう。本人や周囲の人たち、彼が薪ストーブで火の扱いに慣れているつもりでいるから、余計に恥ずかしい・・・。
それはともかく、天然の杉の葉、ミカンの皮、松ぼっくりなどを最初の焚きつけ材として使って、そのまま細い割り箸くらいの薪から、指くらいの薪と、炎を受け渡して成長させていく楽しみを知らないのはもったいないと思う。
薪ストーブには「焚きつけ剤」ではなく「焚きつけ材」を使いたい。