東北&甲信越の薪ストーブの旅の二日目は、宮城県仙台市に移動して、煙突掃除&薪ストーブ本体のメンテナンス。
新築時に設置工事をした、薪ストーブ業界の人なら全国的に誰でも知っている超大手老舗の薪ストーブ店に依頼しても、来てくれないということで、私に声がかかった。ちなみに、最初の取り扱い説明もチョロっと火入れをして「30分したらダンパー閉めて下さい」と逃げるように帰って行ったということだった。こういう悲しい現実があるのだけど、注文前にそれを見極めるのは難しいだろう。
工事そのものも「オール二重断熱煙突で」と希望したにも関わらず、室内の吹き抜けをシングル煙突でやられてしまったそうだ。なおかつスライド煙突なしで煙突を取り外せないビックリ施工だった。
また、勾配の急な屋根のため安全のためチムニー施工でと希望しても「あまりチムニーでやる人多くないですよ」という感じで断られてしまったということだった。
このように、納得のいかない施工をされてしまって後になって「なんだかな」という思いをするのは残念なので、これから薪ストーブを設置する人は遠方でも対応するので、相談して欲しい。
昨年7月に入居したばかりという、綺麗な新築住宅に到着
外構も素敵で、庭の奥には大容量の収納ができる薪棚が複数設置されている。
コンクリートの土間の上で泥ハネしないで地面の湿気も上がってこない理想的な薪棚
前後の棚を密着させないで空間を取って、風通しを確保している
天板を取り外してのメンテナンス
灰や煤を取り除いて、防錆の油のスプレーを噴霧
施工店から、まともなレクチャーを受けていないので、今回私が訪問して、一番最初に出てきた疑問が「塗料や油の焼けたような臭いがするのが気になる」ということだった。
まだそれが焼き切る温度域まで達していないにも関わらず、煤の量は極少でスプーン一杯分で、初心者とは思えない状況だった。ガラスもあまり煤けないということだった。不思議に思って、理由を聞くと「昔カマドや風呂焚き用に作られたビンテージ薪をもらうことができた」ということだった。含水率の低い完璧な薪を焚いていることで、納得した。
正しい使い方や温度管理の仕方を説明してきたので、1シーズン思考錯誤の後だから、理解できたと思う。きっと来シーズンは自信を持って焚けるようになるだろう。