薪焚亭さんとのコラボ案件で訪問したお客様から、ご丁寧にお礼の品(おつまみ、珍味)を送っていただいた。ありがとうございます!
早速、熱々ご飯と一緒にいただいた。お酒のおつまみにも合いそう♪
お手紙もいただいて「二人の仕事ぶりを見て、お互いにリスペクトしあって共通の目的意識を持っている」と感じたことを伝えていただいて、うれしく思った。これからも、自分たちを必要としてくれるお客様のために、動いていきたいと、改めて思った。
そのお手紙の中にあったリクエストに応えて、今回の記事にしてみる。現在、薪のカミキリムシ対策に頭を悩ましているそうだ。面白い話題だと思う。これはお手紙にあったご本人の対策案をそのまま掲載しよう。
1.塗装用養生シートで薪棚を密封し、バルサンで簡易燻蒸をする
2.薪割時に樹皮側を薄割にして、薪本体に極力樹皮を残さない
3.カミキリムシと共存共栄を図り、自然の恵みである薪を共に分かち合う
結論から言うと、私は「3」の推奨派だ。ユーザーそれぞれに考え方や趣向があって、正解はないことを先に言っておく。
まず1番の殺虫剤だけど、その成分が微量だけど薪に残り、それを焚くこと自体が気持ち悪い。
化学薬品が燃えると予期しない思わぬ化合物が生じる。
化学薬品を使わないで水責め、煙責めなど、虫を殺す他の手段も色々あるだろうけど、どの手段をとっても結果として死んだ虫が薪の中に残り、腐っていくのだ。
スーパーで農薬漬けの野菜を良しとするような感性の持ち主が、違和感や迷いなく、この方法を選択するのだろう。
次に2番の表皮を剥ぐ方法だけど、そのことで虫を排除する実効性が疑問だ。
表皮のさらに内側の木の本体までカミキリムシの虫喰いの穴があるのが現実なので、労多くして、実り無しということになりそうだ。
薪を乾燥させるためには良い方向ではあるけど、虫の排除という目的は達成できないと思う。
そういうわけで、最後の3番が私の考えだ。薪には目に見える虫、見えない虫、雑菌、ゴミ、木くずなど付着しているのが現実だ。
それをありのままに受け止める方が良いと思う。
乾燥させている期間には虫が活動して木を喰って木くずが出たりするけど、結局薪ストーブを焚く冬の時期には虫は活動してないわけで、カミキリムシや他の虫も育ってどこかに飛んでいってしまう。
そもそも、彼らの食料、巣を我々人間が奪っているわけだから、ちょっとくらい木くずとして燃やす燃料が少なくなったとしても微々たるものだし、家の中に入れる前に木くずを払って燃やせば問題ない。
木くずが落ちないように気をつけて、木くずごと燃やしてしまうのもありだ。たまに巣立たずに、そのまま薪の中に居残って暖を採っている虫もいるけど、彼らは薪と一緒に炉内で昇天してもらうだけだ。
もし、虫が耐えられないというのであれば、天然の薪ではなく人工薪もあるし、高温で強制乾燥させた細胞が完全に死んだ薪などを使った方が良いと思う。また、薪ストーブでなくペレットストーブという選択肢だってある。
過去に運営していたブログでも「薪に虫」というタイトルで書いているので、良かったらチェックしてほしい。
コメント
私も「3」が良いと思うのですが、家に入れた薪から這い出てきた虫が
柱、梁、床板などにかぶりつくのではと心配です。
(床板をやれた事もあり…)
それと、外の薪棚に虫がつくのは構わないんですが、不思議とキノコが生えるんです。
これまで5シーズン作ってきてて、酷かったのは今年焚いた分ぐらいですが…
ちゃんと雨除けも掛けてますが、ブルーシートだけで庇が短いのが行けないのかなぁ
でも今年が酷かっただけだから、元の原木とか雨の量とかのせいかなぁ
と悩み中です。
おぼうさま:
「きのこ」もキクラゲなら、採って食べるのもありなのですが、それ以外だとリスクが高いですよね。
薪棚の庇はとても重要です。ブルーシートだけだと、庇なし、通気が悪く蒸れるとキノコ育成環境となります。
家には極力、薪を焚く直前に入れて長時間置いておかないのがポイントだと思います。寒い屋外だと活動停止している虫が室内の暖気で、春なのかと勘違いして出てきてしまいますからねぇ。