今回の和歌山の現場では「かわはら式耐震煙突固定法」で仕上げることにした。
新築工事の際に、炉台のすぐ上の壁面内にあらかじめ煙突固定用の木下地を仕込んでおいてもらった
スライド煙突は固定金具の上部に取り付けることがポイント
これにより、巨大地震の際に薪ストーブが突き上げられて持ち上がって、スライド煙突が縮んで、煙突が外れて着地の際に転倒するというリスクを軽減することを狙っている。
この施工方法を行った場合には、そうでない場合と比べて、剛性感や安定感が全然違う。全体重をかけて薪ストーブを傾けたり動かそうと思ってもビクともしない。(普通の施工方法の場合には人力だけでも左右に滑ったり、傾いたりする)
※もちろん、これをやったから完璧ということではなく、地震の揺れ方や強度によっては、ボルトが切れてしまうリスクだってあるが、何も対策しないよりは、効果は大きいと思う。それほど多くの追加費用なしで考えられる、やれることはやっておこうということだ
選択した薪ストーブは、鋼板製で脚が本体と一体化していて折れる心配がなく、なおかつ煙突を取り外さなくても煙突掃除ができるハンターを選択した。
さらに、地面から基礎を立ち上げて、足の部分だけタイルではなく基礎からのコンクリートが連続していてアンカーボルトで足を固定すれば、費用はかかるけど完璧だろう。
斜め前からの見え方
正面からの見え方
この固定金具と付加しても、それほど違和感なく納まっていると思う。地震の際の安心感を求めるなら、取り入れる価値はあると思う。