吹き抜け部分がシングル煙突で施工されていたものを、二重断熱煙突に交換する工事の依頼を、この春に受けていた。
これまで、何度もこのパターンで高木煙突でやってきたので、いつものようにサクっとできると考えていたが、他社製から高木製に変換するアダプターが品切れになってしまっていたので、注文しておいて、お客様に待ってもらっていた。製造元に何度か確認しても、歯切れの良い返事がなくて、春から、ずいぶんお客様を待たせているうちに、薪ストーブシーズンに入ってしまった。
以前は、国産煙突と言えば高木の一択だったけど、新宮商行からもSCS匠という新商品が出たので、今回の工事では、そちらを採用した。他社製からの変換アダプターもラインナップされているからだ。選択肢が出て、二社から選べるようになったので、欠品しても仕事が止まらずに済むようになった。
それから二社が競争、切磋琢磨してくれることで、一社独占の時代よりも、良い製品へと発展していくことが期待できる。新宮商行のSCS匠シリーズは、今回私も初めて使ってみた。詳細については、別の記事で詳しくレポートするが、新宮商行は後出しジャンケンなので、良くて当然なのだ。
上部に爪がないので、他社製の二重断熱煙突に差し込める変換アダプター
1メートルの煙突を接続後、ロッキングバンドの締め具合をチェックしているストーブサポート岩城さん
工事完了後、すぐに、いつものようにお客様に焚きつけしてもらった
お客様に感想を聞いたら「炎が明るくなって良く燃えるようになった」ということだった。私は口も手も出さずに、横から見ていたが、焚きつけ時にしばらく扉を全開にしていても、ドラフトが良くなったため、室内側には全く煙が漏れていなかった。(煙突交換の後に、私が焚きつけしてしまうと普段のお客様の使い方での燃え方の違いが判らないから)
このように吹き抜け部分のシングル煙突を二重断熱煙突に交換すると、効果は絶大だ。ドラフトが強くなって、扉を開いても煙が部屋に漏れにくくなることはもちろんだけど、空気を絞っても良好な燃焼をするので、薪の消費が抑えらえて燃費が向上する。また、煤の付着も大幅に少なくなる。
シングル煙突で使っている薪ストーブの燃え方に疑問のある人は、検討してみる価値があると思う。薪ストーブの能力を100パーセント発揮させるには二重断熱煙突(と乾燥薪)が必須なのだ。
今回、応援に来てくれた新潟のストーブサポート岩城さんも、ブログの記事で書いてくれた。
コメント
川原様。
今回この様な良き製品に出会えた事と
、お招き下さりありがとうございました。
良き経験となり新潟のユーザーさんから早くもSHINGUの問合せが来ました、見てる方は見てるんですね。
年末まで超繁忙期だと思われますが、お互い怪我等気を付けて行きましょう。
スターターに繋がっている短いシングル煙突が2重断熱煙突の中に入ってスライドするのですか?
家もスライドの処ががシングルなので、そこを2重断熱煙突に替えたいと思っているのですが。
yasさま:
はい。その通りです。
お使いの煙突メーカーによって、色々な部材があるので、それを組み合わせるのが合理的ですが、NGならば新宮への変換アダプターを使ってやる作戦もありますね。
パートナーさま:
こちらこそ、いつも情報交換させていただき勉強になっています。
お互いに良い商品をお客様に提供できるように頑張りましょう。
来年3月の工事も、ご協力よろしくお願いします。