私は106mmと150mmのステンレス煙突を組み合わせて、その隙間をロックウールで充填した自作の二重断熱煙突を使っている。煙突の配管経路は窓枠に取り付けた耐火ボードに穴を開けて傾斜つきの横引き2メートルほどで外に出して、ベランダのオフセット部分より外に出して、そこからエビ曲がりで垂直に修正して屋根の上まで立ち上げている。
屋外のエビ曲がりの部分だけ掃除しやすいように取り外し可能な設計になっているため二重化が甘くなっている。断熱材をそこだけ入れずに外側もアルミのフレキチューブで軽くカバーしてある形でその一部だけが直接冷気にさらされてしまう。そこにどうしても煤が付着しがちで一ヶ月に一度程度掃除する必要があった。
仕様変更というと普通ならその部分にも断熱材を入れてカバーもがっちりしたものに入れ替えてやるという方向になるのだろうが、私はその逆の方向で処理してみた。横引き部分の二重煙突の仕様はほとんどそのままにしておいて、エビ曲がりの部分を含めてそこから上側の106mmの内部の煙突を取り払って150mmのシングル化に変更した。106mmの細い内径で二重断熱化されているのと、150mmの内径へ断面積が2倍程度に増えての断熱されていないシングルでは燃え方の違いや煤の付着がどうなるのかと興味深い面もあった。
煤の付着については今シーズンが終わるまで待たないと検証できないが、燃え方は若干、煙突の引きが強くなったかなという印象だ。影響の大きい薪ストーブの出口から3メートルくらいの部分の仕様は従来通りで変わっていない。外側だけの変更なので極端な違いはないけど、断面積が増えたことは良い方向へと影響しているように思う。
作業中は、終わらないと薪ストーブを焚けないので、暗くなるまでにやっつける必要があって写真を撮影している余裕は全くなかった。
一晩焚いて特に問題ないことを確認して、翌朝(つまり今朝)になって外から排気漏れなどがないか確認してみたが、それも問題なさそう。二重断熱煙突の時は稼動中に外側の煙突を触っても「温かい」程度で済んだけど、シングルにしたら「アチ!」って感じになった。
取り外した内径106mmの煙突は、預かっている小型薪ストーブの燃焼実験に使ってみようと思う。