アンコール トワイライトのレクチャー

山梨の現場で工事が終わったのは、想定していたよりだいぶ遅くなって、すっかり暗くなってからだった。薪を薪棚に取りに行く時にも、懐中電灯がないと厳しい状態だった。

薪は家を建てる前から豊富に用意されていたので、量や乾燥が不足という心配はなかった。実際に焚く時にならないと、どのくらいまで細く割らないと焚きつけにならないということが解らないので、庭でお客様の前で割って必要な焚きつけを作った。

火入れ前に、各部の機能やメンテナンス方法を説明した。

特に触媒へのアクセス方法と、積もった灰の清掃方法のレクチャーは大切だ。触媒に灰が積もると本来の性能が発揮できなくなるのでシーズン中でも点検、清掃するのがベターなので、ユーザーが自分自身でできるように指導している。ただ口で説明するだけでなく、実際に分解して目の前で見せている。

次に火入れだ。着火剤もバーナーもない状態だったので、細かい焚きつけだけで、チャッカマンで確実に点火できるように、細かい焚きつけを作った。

炉内に目いっぱい薪を組んで上から着火方式で点火

アンコールの場合はダンパーを開放すると、炉内が煙突と直結するので煙がスムーズに抜けていってくれるけど、途中で立ち消えしたり、炎の勢いが弱くなることないように細かな焚きつけを大量に組んだ。

順調に燃えていく

それでも炉内が完全に温まるまでは1時間程度はかかる。焚きつけ後、30分位で追加薪をして、その追加薪が完全に燃えてから、ようやく炉内温度が上がる感じだ。目安としては初期段階で炉内のセラミックパーツに付着した黒い煤が焼けて、白くなってきたら温度が上がったと判断して良いだろう。

十分に広い炉台

ちなみに、この物件も設計段階からアドバイスできる状況だったので、広い炉台を提案させてもらった。実際に薪ストーブを使用する時は、このように木くずが散ったり、爆ぜて飛んだ火の粉が落ちたりするのが現実なのだ。

安定燃焼した状態

ダンパーを閉じても問題ない状態になったら、ダンパーを閉じる操作をする。

その後の追加薪の時には、薪を取りに行く前からダンパーを開いておいてあらかじめ熾火を元気にしておくこと、薪の投入後はすぐにダンパーは閉じずに、しっかりと燃やすというコツまで、2時間程度かけてレクチャーした。

このように、かわはら薪ストーブ本舗では、お客様が快適な薪ストーブライフを送ることができるように、単純に初期の図面通りに工事するだけでなく、薪ストーブ設置工事の前の設計段階からのコンサルティングから、設置後の時間をかけたレクチャーまで行いトータルでサポートしている。

お客様からの「大満足です」という言葉がうれしかった。

子供たちは興味しんしんで、かぶりつき状態

家族みんな、とても楽しみにしてくれていた様子が伝わってきた。その中でも、お父さんはしっかりと冷静に、レクチャーのポイントのメモを取っていたので、後日、そのメモを見返しながらやれば、ばっちりだろう。

結局、この日は、5時に北軽井沢を出発して、北軽井沢に戻ってきたのは23時位だった。色々あって忘れていたけど、北軽井沢を出た後の早朝の峠道で鹿が道路にいて、急停止して衝突を避けたというハプニングもあった。

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コメント

  1. サタ より:

    いつも拝見させていただいております。
    我が家でもアンコールを愛用しております。

    気になったのですが、ウォーミングシェルフ曲がっていませんか?
    ドラゴンも左右でずれているような。

    • かわはら より:

      サタさま:

      ご指摘ありがとうございます。

      ステーを裏表逆で取り付けたようですね。

      次回メンテの訪問時に修正します。