設計事務所からの案件の現場確認がドタキャン

設計事務所からリフォームで薪ストーブを設置したいという問い合わせが入った。

あれこれ質問と回答のやりとりを繰り返して、現場確認の日程調整を組んだ。

図面がきた

スケジュールを組んだ後で、概算での見積もりをくれと言われた。図面だけで、現場を見ていない段階での見積もりはリスクが高い。図面だけでは読み取れないような障害物があったり、工程が発生する可能性が出てくる。

この現場の場合はフラッシングでの雨仕舞なので、煙突工事だけで、何度も現場に足を運ぶ必要があるし、トップライトや水上側の壁にフラッシングが干渉する可能性もあるし、天井の仕上げや、小屋裏の処理、造作も不明だ。

また設計事務所や工務店からの依頼の場合は、バックマージンを要求されることもあるし、支払いの際に「安全管理費」「協力費」とかなんとかいう名目をつけて、見積もりの金額から、さらに支払額を削ってくる工務店もある。そもそも支払いスケジュールだって判らない。前金なしで工事完了後の毎月10日〆の翌々月末払いなんていうように工事に着手してから半年とか1年後に入金なんてことだって考えられる。

詳細が全く判らない段階なので、安全を見て比較的高めな値段設定にするしかない。

見積もりを出したら、これまでのやりとりが嘘のように、急に音沙汰がなくなってしまった。現場打合せを約束した日時の前日になっても連絡がないので確認を入れたら「複数の業者で見積もりしていて、オタクは高いから来なくていい」ということだった。もし確認しなかったら、打合せの当日を無駄足を踏むところだった。

「価格の安いところで施工するならば、どうぞどうぞ、そちらで。」という感じだ。私は、自分のお客様に自分の情熱とパワーと過去に培ったノウハウを集中して投入したい。標準的な価格で適正な利益を得て、事業の継続性が大切だ。激安価格では、お客様のために費やす時間を確保するのが難しくなってくる。

「相見積もりを取ってひたすら値段の安いところで施工する」というやり方も良いけれども、それに伴うリスクも考えておいた方が良い。

1.設置の時に価格が安くても、メンテナンス性が悪くて後で苦労する
2.そもそも、煙突掃除、ガスケット交換などのメンテナンス時に呼んでも来てくれない
3.設置工事の後の取り扱い説明を丁寧にやってくれない

私のところには「他社で施工して、施工店に煙突掃除を依頼したのに来てくれない」「まともな取り扱い説明を受けずに、自己流で焚いて煙で近所から苦情を受けた」などの相談が多く寄せられてくる。相見積もりで、ひたすら安い値段を追求すると、このように、あとで、痛い目にあうこともある。

薪ストーブは設置したら終わりではなく、設置後に長く使うものだ。設置後の安心も考えて、慎重に検討して欲しい。

安い価格の施工店も、見積もりの段階では「煙突掃除もメンテナンスもやります」「設置後は火入れ式やります」と言うはずだけど、口で言うだけかもしれない。見極めは極めて難しい。

物の値段には必ず理由があることを賢い人ならば、理解できるはずだ。

設計事務所や工務店に薪ストーブ工事を依頼する場合は、実際に薪ストーブ工事を施工する施工店まで、施主の立場で明確に指定しないと、単純に安いだけの施工店で決められてしまう。

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コメント

  1. ヒロ より:

    このコメントは管理者だけが見ることができます

    • かわはら より:

      ヒロさま;

      こういう感じの人も、それなりにいますねぇ。その度に心が乱されていては精神的に持ちませんね。

      おっしゃる通りで、理解しあえる人とのおつきあいを大事にしていけば良いと思っています。

      勝手なんてことはありません。ありがとうございます。