イタリアンレストランの本格的なピザ釜で焼いたピザを食べたことがあるだろうか?家庭用のトースターやオーブンでは、なかなか出せない味だけど、薪ストーブであれば簡単に実現可能だ。
稼働中のピザ釜の炉内を実際に撮影する機会に恵まれたので、紹介しよう。ご覧のようにある程度の熾き火が溜まっていて、なおかつ燃焼して炎を上げている薪があるところに注目しよう。写真だと後ろの炎の明るさに露出が引っ張られてしまうので黒い燃えカスみたいに見えてしまうが、実際にはこれは赤い熾き火だ。
これを薪ストーブの炉内で再現すれば良いのだ。熾き火だけではピザの表面が焼けないので、上部まで届くある程度の炎も必要だ。熾き火の量も多過ぎず、少な過ぎずの適度な量であることが必要なのだが、これは経験で身につけるしかないが、こんな感じだ。
美味しく焼くコツはピザの出し入れの際に扉をのんびりと開け閉めしないことだ。扉を開けると炉内の温度が冷えてしまうので上手く焼けなくなる。高温を維持するために開閉は素早く行おう。そして焼け具合の確認のために出し入れするのも炉内の温度を下げるのでNGだ。そもそもピザの表面は炉内に立ち上がった炎で見える状態の炎が最適なのだ。懐中電灯を使ったり、出し入れしないと判らないという状態では炎の立ち上がり方が足りないということだ。サッと炉内に入れて、1-2分で焼き上がるはずなので、目を離さずに炉内から取り出すタイミングを見ていよう。
たいてい、最初は最適な火力や加熱時間が判らずに焦がしてしまいがちなので、いきなり来客時に本番投入しないで、何回か自信を持って焼けるようになるまで繰り返し練習しよう。今から練習すれば、クリスマスや、お正月の御節料理に飽きた頃のピザパーティをやる頃には上手に焼けるようになるだろう。
私はいつもベーネカッサの冷凍宅配ピザを利用している。冷凍ピザだからと言って、そこらへんのスーパーで売っているものや、出来合いの宅配ピザとは比較にならない異次元の美味しさだ。味は本格的なピザ屋さんのもの以上だと思う。厳選された国産野菜を素材にして作られている安心さもあるし、自信を持ってお勧めできる。
とりあえず買っておいて冷凍庫で保管しておいて、食べようと思った前日くらいに冷蔵庫に移して解凍しておけば、手間をかけずにいつでも美味しい本格ピザがいただける。
この店は機械で大量生産しているわけではなく、数人のスタッフで手作りしているというところも特筆できるところだ。特定食品にアレルギーがあるような場合にも相談に乗ってくれて、スペシャルメニューを作って発送してくれるというきめ細かな対応もしてくれたそうだ。下の写真のスイートコーン×2ピザで使われているマヨネーズ(卵)を抜いてくれるなどのきめ細かな対応をしていると聞いて感動した。
薪ストーブユーザーが注文する場合には、上記リンクからデフォルトで注文すると一般的な「トースター用の半分カット」となってしまうので、必ず「カットなし」にチェックを入れて注文しよう。また注文時に備考欄に「かわはらに紹介されて薪ストーブで焼いて食べるからカットなしで」と明記しておくと、滅多に出ないカットなし注文なので、カット済みとの誤発送の防止になるし、もしかしたら何かオマケしてもらえるなど、いいこともあるかもしれない。
調理には「コンボクッカー」と呼ばれるダッチオーブンの蓋をスキレット代わりにも使える物がコストパフォーマンスが良くてお勧めだ。下のリンクの「私のおすすめ」のキャプテンスタグの10インチ(25センチ)の直径のものを私は愛用している。
実用性にこわだわる私はブランドに拘らない。鋳物の重量の蓋でしっかり圧力をかけた蒸し焼きができれば効果は変わらないわけで、鋳物についているロゴや文字の違いで味が変わるわけはないのだ。蓋と鍋のかみ合わせの精度など気にする人もいるようだが、どれも必要十分で「蓋が閉まらない」とか「圧がかからない」ほど違いがあるわけもないので、値段の安いこの商品で十分だと思う。同じ値段で2セット買えてしまう。2セットあればピザを連続で焼く時に焦がさずに使い回せるし、蒸し焼きのメイン料理とデザートを立て続けに作るなどパーティなどの際にもさらに活用の幅が広がる。
購入後の実戦投入前に行うシーズニングは、取り扱い説明書の手順通りに手間をかけてやらなくても問題ない。薪ストーブを使っているならばギンギンの熾き火の中に放り込めば一発だ!