薪ストーブとダッチオーブンは、とても相性が良い。
適当に調味料を加えた素材をボコボコと入れて天板の上に置いておけば手間をかけずに簡単にできる。焼き芋と同様に、必ずしも炉内に入れる必要はない。炉内に入れてしまうと火力が強すぎたり、火から降ろすタイミングが判らなくて焦がしてしまったり、表面だけ焦げて中身が生焼けになりがちだ。音や匂いを注意深く観察することによって適切なタイミングで火から降ろすことができる。写真のように天板に置いて、炉内から熾き火を何個か取り出してダッチオーブンの蓋の上に乗せておけば、上下から理想的な状態で加熱調理することができる。
しばらくするとダッチオーブンの中の素材の水分が染み出してきて、中で蒸発する音が聞こえてくる。水を加えずに素材の中の水分だけでの蒸し焼きというのが美味しさの秘訣だ。この音が小さくなってくる頃には美味しそうな匂いが漂ってくるはずだ。この音の変化と匂いを感じてから数分で火から降ろす。その後で20分程度蒸らしてやるとダッチオーブンの中に入れた素材の味のハーモニーが絶妙の仕上がりとなる。
調理には「コンボクッカー」と呼ばれるダッチオーブンの蓋をスキレット代わりにも使える物がコストパフォーマンスが良くてお勧めだ。下のリンクの「私のおすすめ」のキャプテンスタグの10インチ(25センチ)の直径のものを私は愛用している。ちなみにブランド名の中のSTAGは、今回の記事の食材の「鹿」だ。
購入後の実戦投入前に行うシーズニングは、取り扱い説明書の手順通りに手間をかけてやらなくても問題ない。薪ストーブを使っているならばギンギンの熾き火の中に放り込めば一発だ!