煙突掃除と薪ストーブのメンテナンス

煙突掃除を怠ると、煙突に溜まった煤が噴出して近所迷惑になったり、煙突に煙が抜けずに室内側へ漏れるようになってきて、さらにひどい場合には煙突内に付着した煤に引火して煙道火災になったりする。1年に一度、シーズンが終わったタイミングか、入る直前に確実に点検、掃除をしたいところだ。シーズン途中に煙突掃除をするハメになるのは、煙突掃除するまで全く焚けないので、けっこう悲惨だ。
これから薪ストーブを焚くシーズンに入るにあたって、続々と煙突掃除の依頼が入ってきてる。先月も数件あったし、昨日も行ってきたし、来週も予定が入っている。
初めてでやり方が判らないけど、これからは自分でやってみたいという人には丁寧に指導しながら行っている。また既存の業者に見積もりを取って「高い・・・。」と思う場合には相談して欲しい。間違えなくその値段より安くできる。
よく室内側の煙突を外して上に向かってブラシを入れて「煙突掃除しました」みたいな記事を見かけるけれども、それではあまり煙突掃除の意味がない。ストレートの二重断熱煙突の場合には一番煤が付着するのは、排気温度が冷えるトップ部分だからだ。屋根に上って、トップを取り外して、きっちりと煤を取ってやる必要がある。手抜きして室内側からばかりやっていると最悪の場合には網目が詰まって、全く排煙しなくなる。
取り外したトップ部分の内側に、大量に煤が付着している
トップ部分だけで茶碗一杯分の煤が回収できた
トップが綺麗になったら次は、上部からブラシを通して煙突内の煤を下に落としてやる。天板が外せる薪ストーブの場合にはそのまま薪ストーブの中に落ちてくれるので、後で煤を回収すれば良い。天板が外せない場合には室内側の煙突を外して、ビニール袋などで煤を受けてやろう。
今回は天板が取り外せるモデルなので、煙突から落ちた煤だけでなくバッフル板の上に積もったり、天板に付着した煤もきれいに掃除する。これで今シーズンも安心して焚けるようになった。
今回は煤の付着状況から温度を低めで焚いていたことが判ったので、天板に置いてあった温度計を側板に移動して、その場所で250℃くらいで焚くと良いとアドバイスしてきた。天板は薪ストーブの表面で温度が最も高いので、薪ストーブ全体の平均温度を指し示していないのだ。天板の温度にビビって温度を下げてしまうと、本来の薪ストーブの能力を発揮する温度域に達しないのだ。こういう時にも放射温度計があると便利だ。初心者ほど必要な測定器だと思う。
快適な薪ストーブライフを送るには「毎年の煙突掃除」が必要です。 掃除をしないと煙道火災のリスクがあります 使用…
かわはら薪ストーブは全国

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする