新築で薪ストーブを導入する場合は設計の時点から様々な対策を盛り込むことができるので、既存住宅に後付けで取り付けるより、理想的な環境に近づけることができる。
薪ストーブの稼動シーズンを終えたが、これからの冬を待つ季節は新規導入に関わる機会が増えてきて、別の意味で楽しくなる。
今回コンサルティングしているところも基礎のコンクリートを高く盛り上げて炉台を兼用させることになっている。直接基礎のコンクリートにタイルを貼り付けて、木部を排除して耐火だけでなく蓄熱させる意図まで持たせている。
しかし設計担当者にその意図がきちんと受け止めてもらえなくて、基礎上面のレベルが違っていて、その部分に大引きを入れられてしまった。単純に重量物を受けられれば良いという考えのようだった。導入する薪ストーブの機種によっても程度は違うが「熱」の問題も無視できないのだ。
リビングのフローリングと炉台がフラットになるように基礎の立ち上げの高さは重要なポイントなのだ。そのため、現場を確認してダメ出ししておいた。この部分の大引きを切り取って、コンクリートをさらに上まで流し込んでフローリングの底面のレベルと一緒にするように指示しておいた。
工事をしているとコミュニケーションの行き違いで、こういう問題がよくある。壁や床ができてしまうと、問題点が不明になってしまうので、構造が見える段階でチェックを入れることが大切だ。