私は薪ストーブのある部屋で60inchの大画面と5.1chサラウンドのホームシアターで映画を楽しんでいる。
先日観た1995年製作の『レミゼラブル』という映画の中でも100年ほど前のフランスを舞台にしたシーンの中で、薪ストーブや煙突掃除の少年が登場していた。ここからも当時は薪ストーブが一般的な暖房器具だったことが判る。
画面左上の新年を迎える直前の飲み屋に、子連れで就職しようとしている主人公の母親。自分たちの境遇を聞かれて正直に答えている。後ろにポストのような背の高い薪ストーブがある。
いきなりタイトルを聞いてもストーリーが浮かばないかもしれないが、教会で一泊させてもらった牢屋から出たばかりの悪人(主人公の父親)が、翌朝に銀の食器を盗んで教会を抜け出て、警察につかまって戻ってきた時に牧師が「それはこの客人に差し上げたもの」と言われてその悪人が改心したというのはどこかで聞いたことがあるだろう。それがこの赤毛の母親の配偶者(主人公の父親)だ。この部分で驚いたのは、それで父親は改心しきれず、結局そのあとに下のシーンで煙突掃除の少年が落としたお金をくすねてしまうことだ。
この映画の本当に面白いところは原作の『ああ無常』の話をモチーフとして、実際にはナチス時代の人間模様を描いていることだ。3時間の作品の中で、数世代に渡る壮大な歴史の流れを上手くまとめているので、気合を入れて観る必要がある。
煙突掃除の少年のハシゴにはブラシがぶらさがっている
急に悪かったと思ってお金を返そうとするが、もう遅い