二階建ての住宅に薪ストーブを設置する場合に、1階のパターンが多い。この場合には、比較的無難に煙突の長さも稼げる。
しかし、2階のリビング、あるいは平屋住宅に設置する場合には煙突の長さが問題になってくる。最低でも煙突の長さは4メートル以上欲しいところだ。そのため、薪ストーブの設置位置を屋根の棟付近にして、なおかつチムニーの煙突にすることで高さを稼いでいる。(フラッシングではあまり煙突の屋根上高さを稼げない)
屋根の勾配の低い方に薪ストーブの設置位置を持ってくると、チムニーを組んでも、煙突の高さが稼げないので、燃焼状態が悪くなる。異常に高いチムニーにすれば何とかなるけど、現実的には色々問題が出てくる。
このように、二階に薪ストーブを設置する場合は、一階に薪ストーブを設置するのとは違う視点で、煙突の長さを確保するという観点で配置やレイアウトを検討する必要がある。(平屋住宅でも同様)
ちなみにチムニーにすることによって雨仕舞いの耐久性、信頼性も増し、煙突掃除などのメンテナンスの際にも身体を支えることができるので安全性も増す。さらに工事の際にもフラッシングとは違って、屋根葺きと同時に煙突工事をする必要がなくなるので工期の調整がつけやすく、現場管理も無理なスケジュールを組まなくて済む。チムニーの小屋を組む費用が上乗せになりコスト的にはフラッシングよりかかるけれども、総合的に見たらベストな煙突だと思う。