640CB/760CBのインナートッププレートの謎が溶けた

ドブレのベストセラーの薪ストーブ640CB/760CBには天板の内側に取り外し可能のなプレートが設定されている。このプレートには「取り外し厳禁」と書いてあるが、外していけないパーツがなぜ取り外し可能になっているのか、前から疑問に思っていた。
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天板を外すとインナートッププレートが見える
今回ドブレ社を訪問してその謎が溶けた。
640CB/760CBは薪専用だけど、640GM/760GMという石炭も燃やすことができる派生モデルがある。このモデルで石炭を燃やす場合に、石炭の燃料供給ユニットをプレートを取り外して、上部から挿入するのだ。
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インナートッププレートを外して、石炭供給ユニットをはめ込むようになっている
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石炭供給ユニットが炉内に挿入されて、燃料が下から燃えていく
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天板も蓋付きに変更して、ここから石炭を供給できるようになっている
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蓋と取り外したところ
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なんと・・・760GMにはオプション純正クッキングプレートまで用意されていた!
蓋を取り外したところにクッキングプレートをハメ込む
天板の温度が上がりにくいネスターマーチンの、その弱点をクリアするためにB-TOPモデルを京阪エンジニアリングが開発していたけど、ドブレ社では既にその前から760の天板の温度を上げるクッキングプレートを出していたのだ。これには驚いた。この仕様でのオプションパーツを注文れば料理もバリバリできる無敵の薪ストーブになるだろう。現在のところ760にしか対応していないけど、どうしてもこの仕様のパーツが欲しい人は、相談して欲しい。納期や値段など細かなことは気にしないでドンと構えられる人は、取り寄せは不可能ではない。
残念ながら640の場合には純正オプションパーツが存在しないので、ドブレ製を取り寄せはできないけど、現在使用中の天板を改造することによって、希望があれば対応は可能だ。(純正ではないので自己責任となるが、天板の穴開けと加工、クッキングプレートの製作を承ります)
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コメント

  1. 曽爾の風 より:

    なるほど、そういう訳だったのですか!
    そうすると、火力は薪よりも石炭の方が強いので蓋付きの専用天板という事になり厚みも違うという事になるのでしょうかね?
    また、このインナープレートには「取り外し厳禁」という意味は既存の天板では不充分というのでしょうか?
    聞くところによると、あるメトス社の方が言うには問題ないと聞き及んだのですが如何なものでしょうかね。

  2. かわはら より:

    曽爾の風さま:
    石炭供給ユニットを装着して石炭を燃やす場合は燃料は下部の炉内でのみ燃えて、上部の蓋や天板のところは全く燃えていません。従って、その部分はそれほど発熱していませんので、熱対策の必要はありません。厚みを計測してきたわけではないですけど、取り外す際に持ったイメージからは薪専用モデルと同じ天板の厚みだと思います。
    インナートッププレートの「取り外し厳禁」の記載ですけど、天板の熱変形からの保護のためのものです。これの必然性は焚き方によると思います。
    広葉樹を温度管理に気をつけて300-400℃程度までの範囲で普通に焚いていれば取り外しても問題はないと思います。しかし、杉や松などの針葉樹をガンガン焚いて天板の温度が500-600℃まで上げるような使い方の場合には外すと天板が折れ曲がったり、割れたりするリスクが高くなるのだと思います。
    メーカーではそういう過激な使い方まで想定して、このパーツで耐久性を担保しています。

  3. いずみ より:

    流石に研究熱心ですね!
    ベルギーまで行ったからこそ分かったのでしょうね。
    640CBには対応して無いとの事で少し残念ですが、未だ其処まで使いこなしていないので・・・
    本格的に調理とかもしたくなった時には、是非参考にさせて頂きます。

  4. かわはら より:

    いずみさま:
    今回のベルギー訪問の大きな収穫の一つですねぇ。
    640CB用の天板加工とクッキングプレートは希望者が出てきたら製作してレポートしたいと思っています。(天板を送ってもらうだけで、加工後に送り返せば済むので比較的簡単にできますからね)

  5. あわ2 より:

    そんなモデルがあったとは!
    インナープレートですが理由がわからずですが外しても問題ないという情報があり外していました。この度理由が分かって納得して使っていけそうです。天板調理にかなり重宝していましたけれど更にクッキングプレートも興味がありますね。今後も情報要チェックです。

  6. かわはら より:

    あわ2さま:
    バリバリ天板料理できるように、この機会にクッキングプレート仕様に改造してみませんか?

  7. たまらこ より:

    クッキングプレートがオプションであるのは、コスト面以外にも理由がありますか?
    あるとすると、ストーブ内温度上昇が遅くなるとか、燃焼効率が落ちるとか性能上の理由ですか?

  8. かわはら より:

    たまらこさま:
    クッキングプレートがあることによる性能上のデメリットはないと思います。
    オプションになっているのは単純にコスト面の理由だと思います。

  9. たまらこ より:

    なるほど! 排気前の廃熱が大きくなって基本性能が落ちるのかと思いました。
    確かに料理しない人にとっては料理ができる事でコスト上がるのではデメリットですね。

  10. かわはら より:

    たまらこさま:
    室内側への熱放射が多くなるので、どちらかというと効率アップの方向性だと思います。

  11. たまらこ より:

    熱利用効率は当然アップするでしょうが、排気温が下がったり、ストーブの燃焼に関わる部分の温度が下がったりして、一般には燃焼効率は低下方向にいくのではないですか?

  12. かわはら より:

    たまらこさま:
    排気部分からの熱回収ですので、燃焼部分の温度低下はないと思います。ですから効率低下ではく、向上方向だと思います。

  13. たまらこ より:

    トッププレート内部で熱回収して温度低下無いとすると、その分の熱は、クッキングプレートつけない場合、全て排気に回っていることになります。であれば、煙突室内部は1重煙突にすれば、料理はできないものの、熱の無駄が減って良い理屈になります。
    しかし、ストーブ直上から2重煙突推奨されていると言う事は、その熱は排気温保つ為に回した方が良いと言う事ですから、クッキングプレートつけて何らかの性能低下や排気温低下による煤の増加などないと矛盾が生じてしまいます。
    また、燃焼部分温度低下が無いとしても、燃焼効率が向上方向と言うのがわからないのですが。

  14. かわはら より:

    たまらこさま:
    本体内での熱回収は無視できるレベルなのに対して、本体から外のシングル煙突内での廃熱は無視できない大きなものとなります。
    本体から熱を室内側に取り出す量が多いということは、熱効率が良いということです。

  15. たまらこ より:

    本体の熱を室内に取りだして、燃焼効率が下がらず、熱効率も上がると言う事なら、程度問題はあるにせよ、内部の断熱材取ってしまうのも良い事になります。
    また、金のかかるクッキングプレートで取り出さなくても、その付近のストーブ構造体の保温性や蓄熱量を落として室内への放熱をあげれば良い事になり、コストアップでは無くダウン方向でしょうから、それなら、クッキングプレートなしでも元々熱効率をより高められるはずだった事になりますので、やはり、何か犠牲があるのでは無いでしょうか?

  16. かわはら より:

    たまらこさま:
    内部の断熱材は炉内に熱を溜め込んで高温を保つためのものです。
    一方クッキングプレートは炉の外のバッフル板の上なので、そこから放熱しても炉内の温度には影響しません。
    またバッフル板の上と、天板にはさまれてそれなりに高温になっている場所なので、その部分から熱回収しても、同時に周囲から熱が供給されているので、それほど大きくは排気温度が下がりません。
    厳密に言えば少しは排気温度は下がるかもしれないですが、誤差の範囲で、問題になるレベルではないと思います。
    そういうわけで、コスト面以外ではあまり犠牲とかデメリットはないと思います。