これまでで一番難易度の高い煙突工事だった

今回の現場は、設計士によって最初から煙突経路も決められていた。
私としては、真っすぐな煙突で屋根から抜くのがベストと考えているので、この話を最初にもらった時に、チムニー作成を提案してみたけど、あっさりと却下された。こうなった場合には与えられた条件で最善を尽くすしかない。
今回の現場は、複雑に煙突があちこちで折れ曲がっているので、帳尻を合わせるのがとても大変だった。煙突は長さの組み合わせが決まっているので現場の寸法に合わせた微調整が基本的にはできない。例外的に調整する機構のついているスライド煙突もあるけど、荷重がかかったり、煙突を支持する区間では使えない。そのため、既製品のステーの長さ、煙突の長さの組み合わせが、上手くいかなくて「あちらを立てれば、こちらが立たず」状態で、非常に悩ましかった。最後の手段で、ステーや煙突を切断して長さを調整して、何とか納めた。既製品の調整範囲の一番短い状態より、さらに数センチ短くしないと納まらない状況だったのだ。
工事の手順も、普通は単純に上から下へと、煙突を接続していくだけなので楽勝だけど、この現場は何回もあちこちで折れ曲がっていて、複雑な経路なので、どこを起点に煙突を組んでいくかが難問だった。煙突を支えるところがない場所(つまりメガネ石の部分)から水平、垂直を取ってつないでいかないと上手く納まらないのだけど、屋外側にも、室内側にも固定できる場所に届くまで距離がある。保持する場所がないと煙突は不安定で崩壊していまい、保持する場所からスタートすると、水平、垂直が出なくなる。仮組して、寸法を測って、調整しながら、何度か固定位置をずらしていき、最終的に水平、垂直を取るという感じで、私がこれまでで行った煙突工事の中で、一番難易度高いものだった。
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最終的には、煙突の長さを調整するために切断
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屋外部分の雪割りに固定した金具(ステー)も切断して短く加工して使っている
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室内に入ってからロフト部分を煙突が降りていく
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ロフトの下で、建物の構造部分に耐震ステーで固定(この金具も数センチ切断した)
ここを起点に上に積み上げていきたくなるが、そうすると、メガネ石の部分でエルボで曲げた時に水平が取れなくなる。仮組みで実際に煙突を取り付けていき、積み上げて行って上部で水平部分がずれた寸法を測定して、再びばらして、調整して、また取り付けるという作戦を取った。それを繰り返し、精度を出していった。
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エルボで折り曲げて、薪ストーブの口元へ接続
折り曲げた部分は既製品の定尺物の煙突では上手く納まるわけはなく、断熱二重のスライドアジャスターを使う。このスライドアジャスターは自由に長さを調整できるのだけど、その性質上、煙突の荷重がかかると押されて長さが変化してしまって、垂直部分の垂直性が確保できない。そのため、垂直性を確保した上で長さが動かないように、ピアスビスを打って固定してやる必要がある。この部分も口で言うだけなら簡単なのだけど、荷重がかかって動いてしまうところを抑えながらの作業なので、かなり難儀した。
ちなみに初日は雨やみぞれが降って特にハードだった。滑りやすい屋根の上で、屋外側の煙突工事を行ったので、ロープで身体を固定して、作業した。普通なら「新築での単純な煙突工事だけならサクっと一日で完成」というのがこれまでのパターンなのだけど、この現場に関しては、トータル3日間の工期で何とか仕上げることができた。

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コメント

  1. 石川薪ェ門 より:

    お疲れさまでした。
    見るからに大変さが伝わりました。
    昔と違い、私もポチ応援をすることを学びましたので、ブログを拝見する度にポチっとしています。
    今後も、薪ストーブ伝道師として更なる活躍を期待します(笑)。

  2. かわはら より:

    石川薪ェ門さま:
    ねぎらいの言葉、応援をありがとうございます。
    これからも精進します。