薪ストーブの困りごと、解消します!

せっかく薪ストーブを導入したのにあまり使わなくなってしまった」というユーザーがいるようだ。

自宅や別荘のリビングに設置した薪ストーブが使われずにオブジェになってしまっているのは、もったいなく、残念なことなので、ぜひとも活用していただきたいと思って、この記事を書いている。

気持ち良く薪ストーブを使えるコツを伝授する

薪ストーブを使わなくなった原因を、私なりに分析して、解決のお手伝いをする。

これは私の勝手な想像で外しているかもしれないど、薪ストーブを使わなくなる主要因の一つに「毎回のように焚きつけに失敗して部屋が煙でモクモクになった」というトラウマではないだろうか?部屋の中が霧に包まれたように煙で真っ白になって、煙が目に染みて痛くなり、窓を全開にして、換気扇を全開にしたということは、なかっただろうか?こんなことを繰り返していたら、薪ストーブが嫌いになって、使わなくなってしまうのも当然だと思う。

こうなる原因は3つある。自宅に設置した薪ストーブが嫌いになったり、使わなくなってしまうほどのトラウマになる場合にはこれらの原因の一つだけが当てはまるのではなく、複合的だったり、場合によっては全部だったりするかもしれないが、一つづつ、原因を潰していけば、必ず解消する。

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解消したら、ストレスなく、スムーズに炎が立ち上がって、途中で薪ストーブの扉を開いても「部屋の中が煙でモクモク」なんてことは一切なくなる。正しく燃やせば、薪の追加投入時に扉を開いても、煙は煙突に抜けていって室内側には全く出てこない。こういう状態になれば、薪ストーブを焚くのが楽しくなり、自然と活用するようになると思う。

1.薪がNG
2.焚き方が下手
3.煙突がショボい

これらの3つの煙モクモクの原因を一つづつ解説していこう。

■薪について

薪に関しては、「乾燥不足」だったり「太過ぎ」だったりすることが考えられる。十分に乾燥した薪を、適切に割って使えば良い。乾燥しているかどうかは、焚いた時に、切り口から水蒸気が出てきてシューっという音が出たり、泡が出るかどうかで判る。きっと煙モクモクになった時には、炉内の薪はそういう状態になっていたと思う。そういう薪は、すぐには使えない。日当たりと風通しの良い、雨の当たらない場所で1年程度乾燥させる必要がある。乾燥不足の薪は自宅で乾燥させて1年後に使うと割り切って、すぐに焚ける乾燥薪を購入するしかない。

薪の太さの目安

また、乾燥薪だとしても、太すぎると燃えにくい。鉈や斧を用意して、適切なサイズに割り直すことが必要だ。具体的には、薪ストーブの温度が上がってからくべる一番太いもので、一辺が8センチ程度の正方形に近い断面の形状だ。1Lの牛乳パックくらいのイメージだ。上記のリンクの記事の画像がある。

焚きつけの際はもう少し細めで鉈で2-3cmくらいまで割ろう。

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■焚き方が下手

焚きつけの際に、薪をどう組むかで燃え方が全然違ってくる。置いた薪同士を数センチ離して、空気の流れが生じるように、なおかつ熱が隣の薪に伝わるように、くっつけすぎても、離しすぎてもNGだ。適切な距離を保つように組んでいく。具体的な薪の組み方の画像は以下の記事を参照して欲しい。

煙の発生が少ない「ほぼ上から着火方式」

紙やダンボールなどを下手に使うと、それらが燃え尽きる時に薪に燃え広がらないケースも多く、煙モクモクの原因になりやすい。着火剤やバーナーを使うのがお勧めだけど、その場合でも細めの薪を十分に作っておくことが大切だ。

また、炎が広がってから、十分な熾火ができる前に、空気を絞ってしまうのもNGだ。まずはガツンと焚いて炉内に十分な熾火ができるまで薪をたくさん投入して温度を上げよう。そうすれば、薪ストーブのガラスは全く煤けないはずだ。薪ストーブのガラスが煤けている場合には、問題があると判断できる。この下の写真を見ると全く煤けてないことが確認できると思う。上手に焚けば、こうなる。

熾火たっぷりの状態に薪を目いっぱい投入

■煙突がショボい

乾燥した薪を上手に焚いても、煙が室内に逆流する場合には、煙突を疑おう。これまでの失敗の繰り返しで発生した煤が詰まっている可能性もある。シングル煙突の場合は思っている以上に煤の量が多い。その場合は、まずは煙突掃除だ。しかし、煙突掃除だけでは根本的な解決にはならない。

室内側シングル煙突→二重断熱煙突へ交換&薪ストーブ本体入れ替え工事

シングル煙突のみの煙突の場合には、上記のリンク先のような「二重断熱煙突への入れ替え工事」をすることで、煤の付着量、燃え方が劇的に改善する。快適に楽しく薪ストーブを使いたいならば、二重断熱煙突が必須だ

薪ストーブ本体が痛んでいる場合も稀にあるが、その場合はご希望に応じて、煙突と同時に交換することも可能だ。

炉台上での煙突固定

薪ストーブの口元付近、炉台のすぐ上で壁面に煙突固定

上の写真の現場は、屋外側も含めてオールシングル煙突の施工だったけど、二重断熱煙突に入れ替えた結果、良好な燃焼となり、ご満足いただける結果となった。

シングル煙突から二重断熱煙突へ入れ替えた結果の体感レポートはこちらの記事を参照して欲しい。煙突は薪ストーブの「エンジン」「心臓部」とも言える、とても重要な部分なので、この部分を軽く見ることはできない。
シングル煙突神話をぶっ壊す
以上の3点を解消すれば、煙モクモクということにはならずに、快適に気持ちよく使うことができるようになるはずだ。

記事を読んだだけで、いきなり上手にできるようになるとは思えないけど、正しい方向で、何度か試行錯誤して練習すれば、少しづつ改善していくと思う。

もし、現場での実地レクチャー、コンサルが必要であれば有償にて対応する。(全国一律、交通費税込み3万円)

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