効率の良い薪作りの道具をゲットしてサクっと終わらせたら乾燥に有利

普段、当たり前のように薪ストーブを焚いていると、薪ストーブは樹木持つエネルギーをもらう行為だということを忘れそうになる。しかし、薪作りをしていると、そういう基本的な原点を思い出させてもらえる。

幹からの新芽

この冬に伐採して、かわはら薪ストーブ本舗 北軽井沢店に置いてあった丸太から、新芽が出てきた。もし、新芽が出てくる季節の前に割ってしまえば、こうはならなかったと思うけど、たまたま今年のGWは、新型コロナウィルスの影響で、薪割りイベントを自粛して、原木が残っていたので発見できた。最初は雑草が地面から生えてきたのかと思ったけど、良く見たら幹から新芽が元気良く出ていて、生命力の強さを感じさせてもらった。

伐採した丸太から直接生えている葉っぱ

この状態だと木が生きているということを実感できる。このままの状態で玉切り、薪割りするのは、少し抵抗があるけど、そんなことを言っていたら、立木伐採なんてできなくなる。

この樹木のように、冬場で活動が小さく水の吸い上げが比較的少なく含水率の低い時期に伐採しても、まだ新芽を生えさせるだけの水分、栄養分、エネルギーが残っているわけだ。

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これからの夏の時期の伐採だと、水をたくさん吸い上げて含水率が高いので、切り口から水が滴るくらいになる。この場合はすぐに枝払いしないで葉っぱを残したままにして、葉っぱから水分が蒸発するまで、しばらく放置するのが理想なのだけど、そんな悠長なことをやっていられずに、水が滴る状態で、すぐに玉切りとなってしまうケースが多いと思う。そういう、含水率の極めて高い原木の扱いは要注意だ。水分、栄養分が大量に含まれているので、丸太のままや、玉切りのまま放置すると悲惨なことになる。木が死んでも水分が抜けないので、バクテリアが繁殖たり、腐ったり、カビがはえたりと良いことは何もない。極力早いうちに、薪割りまでやって、水分を抜くことが望ましい

「しばらく放置しても、どうせ薪割りすれば乾くでしょ?」って甘く考えている人もいるだろうけど、そんなことはない。水分と栄養分をたっぷり含んだ状態で、樹皮で密閉されている原木は、比較的早く腐ったり、バクテリアが繁殖したりカビが生えたりということは、見た目がイマイチになるだけではない。樹木の細胞を変質させて、薪割りしても乾燥しにくい構造になってしまう。スポンジみたいに変質してしまうのだ。よく、伐採したままの原木が長期間積んであるのを、注意深く観察すると、薪にする気にならないような傷み具合となっているのが判る。

これは、とても、もったいない。なかなか時間を確保するのが大変だけど、伐採したら原木の状態、丸太の状態で放置しないで、極力早く玉切りする。そして玉切りしたら、それも放置せずに極力早く薪割りするのが鉄則だ。そして、薪割りの後は、最長で1か月程度は地面で雨ざらしにしておいても良いけど、それ以上放置するのはお勧めしない。1か月以内に、風通しと日当たりの良い、雨の当たらない場所に積んで乾燥させておくのが理想だ。

自然の命をもらっているのだから、なるべく生かして使いたい。乾燥不足の薪を燃やしても良いことは何もない。炉内で、薪の中に含まれる水分を蒸発させる気化熱で、薪の燃焼エネルギーが使われてしまって、暖かさが薪ストーブに伝わりにくいし、煤や煙が大量発生するからだ。解りやすく言うと、炉内で薪を乾燥させるために、炎から上がっている熱が使われている状態だ。乾燥した薪に水をかけながら燃やしているのと同じことだと考えると、いかに愚かなことをしているか、理解できると思う。

以下の提案は「斧や楔で地道に時間をかけてやる薪作りが趣味で、いくら時間をかけても苦にならない」という人には当てはまらないことだけど、「そうは言っても時間がない」という人に向けたものだ。

効率よく薪作りできる道具に投資しよう

ホビー(入門)用の数万円クラスのチェーンソーではなく、10万円クラスのしっかりしたものを選択すると、だいぶ作業効率が上がって早く処理できるようになる。また、斧や楔だけでなく、薪割機を使えば格段に速く処理できるようになる。

仮にチェーンソーで電動薪割機の購入で24万円かかったとしよう。

これまで、3か月間、毎週末の土日を、地道に薪作りにかけていたとしたら、
3×4×2=24日
かかっていたわけだ。

それが、良い道具をゲットすれば玉切り1日、薪割り1日とわずか2日間(1週末)で終わらせることだって、気合を入れれば夢ではない。緩くやったって、玉切り2日、薪割り2日の4日間(2週末)で終わるだろう。

効率良い道具があれば年間20日間が浮くことになる。自分の時給、あるいは日給をいくらで設定するのかは、立場によって違うけど、普通のサラリーマンなら1-2万円/日くらいの価値はあるだろう。家族と過ごす時間、自分の好きなことをやれる時間が持てると考えたら、それ以上に換算できるかもしれない。道具に投資した分はすぐに(1年)回収できるはずだ。

薪作りは毎年やる作業なので、さらなるパワーアップ(時短)で、プロ用のチェーンソー(20万円)やエンジン式の薪割機(40万円)で合計60万円投資したって、上記の試算から3年で回収できてしまう。

なお、今年に関しては、新型コロナウィルスの影響で、例年やっていたようなお店での公開での薪作りイベントの開催が難しい社会情勢だ。個別にご来店いただければ、対応するけど、忙しくて長距離を出かける時間が確保できないという人もいるだろう。

そこで、ご希望に応じて、今年はお客様のご自宅、別荘、現場等の指定場所にデモ機を持っての出張デモンストレーションやレクチャーも行う

その場で気に入ったら、クルマに積んである商品だったら、そのままその場で販売しても良いし、後日発送という対応になるケースもあると思う。

スケジュール調整するので、下記から遠慮なく問い合わせて欲しい。

ダラダラ長期間作業し続けるよりも、ある程度の道具を揃えてサクっと早めに終わらせてしまった方が、薪の乾燥にも有利だ。早く薪棚に積み上げれば、その分だけ早く乾燥してくれるからだ。特に、これからの梅雨明け後の夏の暑い時期は、強烈な直射日光に当てることができるので、一日でも多くの乾燥期間を確保したいところだ。「理想の薪は2夏越したもの」と言われているけど、この2020年の夏を1夏としてカウントできるか、できないかの境目だ。

なお、かわはら薪ストーブ本舗 北軽沢店ではエンジン式薪割機のレンタルも行っている。詳細はこちら。
縦横兼用の大型エンジン薪割機のレンタルをはじめた

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