最近では薪ストーブの設置されているレストランや喫茶店も多く見かけるようになった。本当に寒い時期でないと焚いてないので、実際の稼働状況が判らないけど、この店の場合には実際に使われている印象を受けたけど、たまに使用感の全く見られない純粋なインテリアとなっているような薪ストーブもある。
開店の際にどういう意図や思いで薪ストーブを導入したかは当然各店によって違うだろう。しかし、その部分よりも薪ストーブか稼働するかしないのかの影響に対して大きいのは、薪ストーブの扱いができる人が店にいるかどうかということだろう。
飲食店と言ってもオーナーが実際に店に立っている場合もあるし、普段はオーナーはいなくて従業員だけで運営しているという場合もある。オーナーが自宅でも薪ストーブを使っていて、かなり扱いに慣れていて、なおかつ店にいるという場合には、お店の薪ストーブが稼働させることも比較的容易だろう。しかし、オーナーがいなくて、薪ストーブを使ったことのない従業員しかいないという場合には、店舗の営業時の薪ストーブの稼働は、かなり無理があると思う。
接客、調理など通常の飲食店のオペレーションの他に、薪ストーブの火の世話までこなすのは困難だと思う。一度、安定稼働してしまえば、追加薪の投入だけなら、何とかなるかもしれないけど、その状態まで炎を育てていくところまでの手間暇を確保できるのか、これから薪ストーブのあるお店を考えている人は、冷静に考えてみる必要があると思う。
以前、この記事とは別の、開店してから数年経った飲食店に、デンマーク製の高級な立派な薪ストーブHWAMが設置されていて、空気調整が自動の機種ならば従業員でも使えるからという意図で導入されたのかなと思った。そして扉を開いたらびっくりした。炉内は全く灰も煤の痕跡もなく、一度も火入れされていなかったからだ。
稼働していない薪ストーブや、使われなくなってしまった薪ストーブを見るのは複雑な気分となる。
ボタン一つで、あるいはタイマー式で自動着火できるタイプのペレットストーブもあるし、簡単着火で、煙や煤が全く出ないバイオエタノール暖炉もある。炎が見える癒しの暖房器具という意味では、薪ストーブ以外の選択肢もあるので、お店のコンセプト、従業員のオペレーションも考慮に入れて、現実的で、最適なものを選択して欲しい。
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