既存住宅の壁を煙突貫通させる場合のコツ

新築の場合には、どこに筋交いや間柱があるのか内装の石膏ボードの施工前に目視確認できるので、どこから煙突を抜いたら良いのか判りやすい。そもそも設計時点から決めることができるので、問題は起きにくい。

一方で既存住宅の壁面を煙突貫通させる場合には、内部の構造を推測しても、その通りになっているとは限らないし、電線などの障害物が埋め込まれている可能性もある。

そこで、薪ストーブの設置希望位置に、いきなりは大きな開口をしない。最初に希望位置に手を突っ込める程度の小さな穴を開けて、そこから内部の構造や状態を注意深く観察する。それで問題がある場合には、煙突開口位置を修正するが、最初に開けるのを小さな穴にしておけば、修正しても綺麗な正方形で開口できる。

まずは壁面の煙突貫通希望位置に小さく穴を開ける

煙突芯の位置を確定させてから墨出しして正方形に開口する

煙突を通して、化粧板でふさぐ

煙突工事と、薪ストーブ設置工事を同日に一気に行うパターンもあるけど、既存住宅の場合には、何が起きるか判らない。突発的な事態が発生して、想定よりも時間がかかってしまうことも考えらえるので、今回は二日間に分けて、初日は煙突工事だけ、二日目は、「万一、初日に煙突工事が終わらなかった場合の予備日と薪ストーブ設置工事」と余裕を持ったスケジュールを組んだ。

この段取りのため、今日はこの現場の、薪ストーブ設置工事と、取り扱い説明に行ってくる。

無事に煙突工事完了

既存住宅の外壁を煙突貫通させるだけだったら、比較的楽にできるけど、問題はその後だ。外壁に煙突をどう固定するのかが重要だ。サイディングにビスは効かないし、コーチボルトを打てるような丈夫な木下地が入ってない。今回の建物のように目視確認できるログ材が見えていれば、そこに固定できるが、そうでない場合には、安易な外壁立ち上げの施工は避けておいた方が無難だ。

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