ヒミエルストーブの組み立て作業

ヒミエルストーブは、搬入時(輸送時)の状態では未完成だ。完全に組み立て済みの状態だと、煙突が出っ張っていて搬入、輸送時に他の物と干渉したり、サイズオーバーで物理的に通路幅をクリアするのが無理ということも考えられる。

現場で本体の設置後に、付属のパーツを組み立てて、はじめて使える状態になる。手順書を作れば、他の人でも組み立て作業はできるだろうけど、経験のない人には、かなり大変だと思う。その際も、適当にやってしまうと、気密や垂直性にバラつきが発生してしまう。つまり、ヒミエルストーブは西岡さんが現場で完成させる作品とも言える。

本体設置後はパーツの組み立て作業

無事に煙突との接続が完了

取り扱い説明の直前の状態

ここで全部のパーツを組みつけていないところにも理由があって、取り扱い説明の時に、内部の構造やメンテナンス方法を説明するためだ。普通の薪ストーブとは仕組みが全然違うので、独特の使い方(焚き方、メンテナンス方法)があるので、ユーザーもそれをしっかりと理解する必要がある。

他の薪ストーブを使ったことのある人ほど、ハマりやすい落とし穴的な部分もあるので、取り扱い説明も、ヒミエルストーブについて熟知している人でないときちんとできないと思う。

たまに「ヒミエルストーブを仕入れて販売したい」みたいなオファーが来るらしいけど、現場組み立ての必要性、正しい取り扱い説明(レクチャー)が必須という製品の特性から、簡単にはいかないと思う。

私の場合は、ヒミエルストーブの開発当初から工場でアドバイスさせていただいたり、その後の試作品を事務所で実際に自分で焚いているなどの経験があるので、使いこなしのノウハウを知っているけど、知らないで普通の薪ストーブの感覚で焚きつけしたら、お客様のところで煙モクモク発生させて、恥をかいて大変なことになるだろう。

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