薪の取り扱い

薪ストーブを使うためには当たり前のことだけど、薪が必要になる。薪ストーブの導入を考えている場合に、意外とこの基本的なことを正しく認識していない人も多い。

当店のメインの販売用の薪小屋

薪は原木を拾ってきただけでは使い物にならず、チェーンソーで適切な長さに切断して、薪割機や斧で適切な細さに割るという作業が必要になってくる。その上で1-2年間、雨の当たらないところでしっかりと乾燥させて、はじめて使い物になる薪となる。丸太のまま、枝のまま転がしておいても、表皮からは水分が乾燥しないので、いつまで経っても薪にはならず、下手をすると腐らせてしまう。

「薪はできあがった物を買うから自分で準備しない」という人は良いけど、自分で薪作りする人は、薪ストーブの導入の1-2年前から薪作りをしておくことをお勧めする。

定住者がメインの暖房として薪ストーブを使いたい場合には、だいたい1か月1立米(軽トラの荷台一杯分)位の目途で1シーズン分だと6立米は必要にある。2シーズン分だと12立米だ。かなりのスペースが必要になるので覚悟しておこう。ハイエースが停まれる屋根付きの駐車場位のスペースが1シーズン分と考えて、敷地の中にそれだけ確保できるか冷静に考えておいた方が良い。敷地の中で確保できない場合は、置き場所を借りるとか、動線まで含めて、何らかの手段を考えておこう。甘く考えると後悔する。

当店では「薪ストーブ導入直後に焚く薪がない」というお客様に対応するために販売用の乾燥薪も確保している。価格の方は1立米あたり配達料込で税込み4万円の設定だ。(店舗まで来店引き取り、お客様によるお客様手配の車への自力での手積みの場合は1立米当たり税込み3万円だ)これを高いと考えるか安いと考えるかは人それぞれだけど、原木価格が1立米当たり13,000-14,000円前後、チェーンソーや薪割り機の損料、そして制作のための人件費、そして保管のための敷地や什器(屋根)などの経費を考えたら、その位の販売価格でないと赤字になる。

これより安い価格で売っている薪屋さんもたくさんあるけど、それらはたいてい半年程度しか乾燥させてない。この場合でもビニールハウスに入れて高温乾燥させれば使い物になるけど、そういう業者は稀だ。多くは、その年の春に切って割って、ひと夏だけ屋外で保管して、秋冬に販売している乾燥が甘い薪だ。焚いても水蒸気を放出して気化熱で十分に温度が上がらず、煙や煤が大量発生する。安く購入した乾燥が甘い薪は、もう1年しっかりと乾燥させてから使えば、本来の性能を発揮するだろうが、そうと知らずに「こんなものか」と焚いているユーザーも多いのが実情だ。

先日薪の配達に行った時に、お客様が同業他社から買っという薪を見せてもらった。 手のひら大のサイズで割りが巨大で、なおか...

当店で販売している薪は【乾燥】と【サイズ】にこだわっている。細さ(1辺が8センチ程度の正方形の断面)と長さ(35センチ以下)で、しっかりと乾燥していて焚いて暖かいし、煤や煙の発生も少なく、満足度が高い。そのため上記の販売価格にも関わらずリピーターさんが多い。

仕入れた薪は厳選している。上記の規格に適合する薪をメインの薪小屋に保管して、それ以外は自家消費用として分けている。

規格外の太目の物は、はねてシートをかけて養生した

入荷した分が当店の規格より太かったり、乾燥はしているけど枝中心で扱いにくかったりというものは割り直す手間があるので、そのまま販売には回さずに、焚く直前に斧や薪割機で割りながら、少しづつ自家消費している。

メッシュパレットボックスに入れた薪をガレージの屋根の下へ移動

さらなる追加入荷分が来ても受け入れ可能なようにしつつ、仮置きの荷物を間に入れる

今後も追加入荷がありそうなので、受け入れられるスペースを確保しつつ、置き場を整理した。メッシュパレットボックスとフォークリフトで極力、省力化、時短を図っている。昼間は暑いので、早朝の涼しい時間帯に作業して、体力の温存だ。

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