平屋の建物のコーナーに薪ストーブを設置して壁出しで煙突を抜く希望は多い。
この場合は煙突の折れ曲がりが最低2回あり、なおかつ煙突高さか稼げないという二つの点でドラフト(煙突からの上昇気流、排煙の勢い)不足感は否めない。とりあえず燃えるは燃えるけれども、立ち上がりの速度が遅く、炎の育ち方がまどろっこしい。薪の追加投入時に扉を開けると煙が室内側へ若干出てくる。
今回、その設置プランで導入したアスペクト8に工事完了後に火入れをしたが、同じ機種で真っすぐ屋根から抜いた煙突での立ち上がり方とは明らかに勢いが違うのを感じた。安定燃焼に至る時間もそれなりにかかる。焦らず時間をかければ、最終的には温度が上がってきて、良好な燃焼に至るので、焦りは禁物という感じだ。細割り中心でゆっくり待ってやる感じになる。
こういう環境での薪ストーブの運用は「温度が上がるまで、細目の焚きつけ材を大量に使う」「熾火が大量にできてから追加薪をして、扉を開る回数をなるべく減らす」などの工夫をすると良い。
やはり、こういう平屋の建物のコーナー設置の薪ストーブだと、ドラフトが弱く、薪ストーブには煙突が非常に重要だということを、改めて実感する。ドラフトを十分に確保すれば、室内側への煙の逆流もほとんどなく、燃え方もスムーズで使い勝手が良い。そういう意味で、当店では理想の煙突ドラフトを追求することを、お勧めしている。
しかし、それをゴリ押しすることなく、施主さんの希望の応じたやり方で対応している。
この燃え方しか知らなければ「薪ストーブの燃え方はこんなものだろう」という感じで、何とか使えないことはないというレベルで、同じ機種でも真っすぐ屋根から煙突を抜いて、所定の煙突高さで接続した場合とは、明らかに違う。
この工事の直前に、偶然別の現場で、同じアスペクト8で真っすぐな煙突の屋根出しの設置案件の取り扱い説明に行ってきたばかりなので、かなりの違いを感じることとなった。明日の記事では、その紹介をする。(薪はどちらもほぼ同じ品質、乾燥具合)
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