「平屋の建物のコーナー部分に薪ストーブを設置して、煙突を壁抜きしたい」という要望も意外と多い。
この場合は、メーカー指定の所定の煙突の高さを稼ぐことが難しい。さらに煙突を屋根から抜かない壁出しなので、折れ曲がりが複数生じるので、ドラフトが極端に悪くなる。積雪地方では、雪融けして、屋根から滑り落ちてきた雪、氷で煙突が破壊されるリスクもあり、あまりお勧めはしていない。
可能であれば、しっかりとしてチムニーを屋根の上に作成して煙突の高さを稼いで、なおかつ雪割りをつけて雪害被害を避けるプランが望ましい。薪ストーブの口元の上から煙突の長さは最低4メートル必要なので、概算では設置面(FL)から5メートルの高さを煙突トップで設定するのが基本だ。良好な燃焼のためには、それが最低の必須条件だ。
あるいは、薪ストーブの設置位置を根本的に変えて、建物の棟付近の一番高いところ付近に煙突を設定するのが無難だ。
しかし、予算の都合や、建物の間取りの関係で、妥協するケースもある。この場合は壁抜き施工の一長一短をお客様に説明した上で、納得してもらえた場合には、工事を引き受けることもある。
メリット → 工事代が安くあがる、工期が短い
デメリット → ドラフトが弱く燃え方が今一つ、扉を開いた時に煙が室内側へ逆流することがある、雪害で煙突が破壊されるリスクがある
昨年末最後の煙突工事、薪ストーブ設置工事が、まさにこのパターンだった。
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