今回の現場はチムニー天端から、二階天井までが約3メートルと、1メートルの煙突3本を連結して通す必要がある。2本までだったら、チムニー天端から下方向に比較的容易に入れ込むことができるけど、3本だとかなり大変だ。
そのため、今回は2階の床で煙突を3本連結して、チムニー上部からロープで吊り上げる方法を取った。
ロープで吊り上げる際にリング状の支持バンドで煙突を挟んだだけだと、煙突の荷重でバンドから煙突が、滑ってずり落ちるリスクが高い。そのため、今回は煙突の中にロープを通して、一番下煙突の底の部分に木材を渡して、ロープを固定した。このようにすれば木材が折れない限りは煙突落下の心配はない。二重断熱煙突3本程度の荷重であれば不安感はない。
なお、今回は普段使っているチムニー天端用の煙突固定金具が、メーカー欠品のため工事日に入荷しなかった。
そのため、振れ止め用の金具を利用した。チムニー天端用とはかなり構造が違うので、施工も大変だった。チムニー天端用の金具は、先に金具をチムニー天端に固定して、リングをつけた煙突を差し込むだけで簡単にセットできるのに対して、振れ止め金具はリングと固定部分が一体化しているので、煙突の荷重を受けた状態で、チムニー天端に固定する必要がある。煙突の荷重を受けた状態で正確な位置にビスを打つのはなかなか難しい。
あらかじめチムニー内壁に固定金具を乗せるための木材を渡しておいて、そこに固定金具を置く形で安定した状態で、位置を決めてビスを打つような手順を取った。さらにリングと煙突をピアスビスで固定して、ずり落ちるリスクを回避した。
このように、普段は行わないような手順を現場で考えながらやっていたので、この時の写真を撮っている余裕は全くなかった。
試行錯誤、紆余曲折しながらだったが、無事に工事は完了した。
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