実際に使ったことのない人が設計した炉台は狭いものが多い。「とりあえず薪ストーブが乗れば良い」とギリギリのサイズにしてしまったり、30センチ程度の余裕しか確保していないケースが多い。こういう狭い炉台だと極めて使い難いものとなる。
狭い住宅の中で設置スペースをギリギリで考えてしまいがちだけど、実用品として快適に使うためにはある程度の広さの炉台を考えた方が良い。具体的には薪ストーブの前面や側面には50-60センチ程度の余裕が欲しいところだ。
炉台の機能は薪ストーブからの熱を遮断する機能が求められる。真下に熱がいくタイプでなくても、前面斜め下あたりにはガラスを通して強烈な熱が放射されている。これは馬鹿にできないくらいのものだ。これを防ぐにはある程度の広さが必要となる。
薪出し入れの際に、火の粉が飛んだり、熾きや火のついた薪が崩れて落ちてくることも珍しくはない。そういう時に狭い炉台だとフローリングを焦がしてしまう。
そういう安全面の他にも、炉内で料理した場合に鉄鍋を出して置く場所としても炉台は使える。狭い炉台だと熱い鉄鍋をとりあえず置く場所もなく使いづらくなる。
実際に薪ストーブを実用品としてガンガン使うには、広い炉台は必須といっても良いだろう。
新築で薪ストーブを導入する場合には間取りを決めてから薪ストーブをどこに置こうと考えるのではなく、ストーブを中心に考えて家の設計をすると理想的なものとなる。そのためにもプランニングの前の段階でぜひとも相談して欲しい。
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