原発止めますか? それともエアコン止めますか? 薪ストーブはじめますか?

エアコンがなくても薪ストーブがあれば冬場は問題ない。でも夏場にエアコンなしで過ごせる人は少ないだろう。
電力を原子力発電に頼っている日本の実情。福島の原発がダウンしただけで、関東の電力は足りなくなって「計画停電」ということになっている。震災直後なので、電車も間引き運転しているし、工場も稼動してないところがあるし、何よりも寒いこの季節で冷房用のエアコンが稼動してないという、電力需要が比較的少ないのに、こういうことになっているわけだ。
ところで何故、東日本では電源の周波数が50Hzで、西日本が60Hzなのだろうか?同じになっていれば、西日本から東日本へ電力を回せるのではないだろうか?統一しない理由が私には解らない。
とりあえず、現在は薪ストーブを、調理器具や照明代わりに使って節電したり、停電時にも懐中電灯なしでも過ごせる体制を取っているけど、薪ストーブのシーズンもそろそろ終了だ。
照明を落として薪ストーブの炎の前でくつろぐ
これから復興がはじまり、工場も稼動がはじまり、そして灼熱化した蒸し暑い夏になったらエアコンがフル稼働するのは間違えない。そうなったら、今でも足りない電力が、ますます足りなくなるだろう。今は必ずしも計画停電のエリア全部が停電するわけでなかったり、対象リストにも載っていない地域もあるけど、夏には本格的に実行されるのであろう。現在は予行練習でこれからが本番だと思いたい。
海水を注入して冷却した原発は廃炉となるだろう。修理して夏から稼動できるなんてありえないだろう。そして今からすぐに福島の代替の原子力発電所を建設したって夏に間に合うわけがない。そもそも、こんな事故の後に受け入れ先があるだろうか?ヘビーユーザーが一番多い東京に作るしかないだろう。海沿いで比較j的土地が余っている場所といえばお台場しかないだろう。既にこのエリアには東電の変電所もあるし、立地条件としてはそこしかないと思う。送電ロスも少なくなる。そんなことが実現するわけもないので、電力不足は当分続くだろう。
原発事故の初期段階で、アメリカが日本に事故処理の救援を打診したけど、日本側は「時期尚早」ということで断ったということだ。アメリカは廃炉にする前提でいきなり海水注入する段取りだからだ。施設を生かしたい日本サイドはギリギリまで海水を注入しない方法を取っていた。その後の首相の現地入りのパフォーマンスのために、さらに事故処理が遅れて大変なことになってしまったという印象を受ける。「首相が現場に行って陣頭指揮を執ったら解決した」というシナリオがあったのだろう。 本来ならば被災直後の一刻を争う時にヘリコプターや現場の指揮官は人命救助や事故対策に回すべきで、首相の接待やパフォーマンスに回すべきではなかったのだ。

ところで、原子力発電所の放射能漏れの件だけど、農産物に基準値以上の放射性物質が検出されたという報道があった。また環境中の放射能レベルについて報道の「ただちに健康を害するものではない」という言い方は、裏返せば「長期的には健康を害するもの」という受け止め方をする必要があるだろう。
報道は視聴率のために大げさに報道していることが多いけど、肝心なところでは政府の情報統制がかかっているような印象を私は感じていて、あまり当てにならないように思う。正しい情報提供をして国民に判断させれば良いのにと思う。 
なお、東京から西に関しては、それほど放射能に関して神経質になることはない。いたずらにマスコミの報道に踊らされることのないようにしよう。以下に専門家の見解を紹介ておこう。
藤林徹(元東芝原子炉設計部長)
利権が絡んでいるから、原子力発電を止められなくなっているのだろう。水素爆発した当日、直後にその画像を一度だけ放送したのに、その後は全く放送されてないことがあって不自然に感じた。普通だったら衝撃的な画像なので視聴率を取りたい各局は繰り返し放送するはずなのに、それが一切ないということは「国民に原発に対する恐怖感を植えつけるから(パニックになるから)爆発シーンを放送しないでくれ」という政府からの通達があったとしか思えない。
そんなわけで、これからの日本の発電方法を考える時期に来ているのだと思う。「原発止めますか?それともエアコン止めますか?」という究極の選択肢を叩きつけられているのだ。安易に「太陽光、風力、水力などの自然エネルギーにシフトして発電すれば良い」という意見も出てくるだろうが、それらでは、とてもすぐに現在の電力需要をまかなえないことは明らかだ。それができるくらいならば、とっくにやっているはずだ。
なるべく一つのエネルギーだけに依存しないで、複数のエネルギーを分散して使うようにするのがリスク回避の方法としては良いだろう。そういう意味では、少しづつシフトしていく必要があるけど、経済的問題もあってすぐに実行するのも難しい。しかし、原子力発電所を新たに建設する費用で、一気に各家庭や企業に太陽光発電とか、燃料電池とか、太陽熱温水器などを無償で提供すれば、ある程度はまかなえるのではないだろうか?
どの程度代替エネルギーが有効なのか、シミュレーションしてみてはどうだろうか?実はもう既に試算してあって「割が合わない」ということで原発中心になっているのかもしれないけど、今回の事故は方向転換して、実施する方向で再検討するためのきっかけでもあると思う。最初の設備投資はそれなりにかかるかもしれないけれども、そこから生産されたエネルギーの使用料金として回収していけば良いのだし、ある程度の初期費用の負担を設置先に月々のエネルギーの使用料金に上乗せしたって良いと思う。
もちろん薪ストーブも電力や石油に依存しないための有効なツールだということも間違えない。

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