薪ストーブが燃焼すると煙突から排煙される。それと同じ量の空気を常に薪ストーブは吸い込んでいる。その分の空気を薪ストーブの近くで屋外から導入してやらないと、隙間風が生じる原因となる。高気密高断熱の家の場合には、換気扇の影響で室内が負圧になっているので煙が室内側に逆流する原因にもなる。
薪ストーブの設置位置が外壁面に接している場合には壁に穴を開けるのが簡単だけど、家の中心付近で外壁に接していない場合には床下から行う。その場合でもダクトは通常は外まで引っ張り回す必要はなく、床下まででOKだ。たいていは床下にも外気が通気するようになっているからだ。もちろん床下を外気が通気しない場合にはなるべく真っ直ぐな経路で抵抗の生じないように外に配管する必要がある。ダクトの直径は煙突と同じ150ミリが基本だ。それ以下だと容量が足りずに供給量不足になる。
塩ビ管(VP150)を事前に埋め込んで土間コンを打った
いずれにしても薪ストーブの設置計画の段階で事前に盛り込んでおくのが無難だ。後からだと大変だけど、事前に計画しておけば比較的簡単にできる。シャッター式のスリットの蓋をつけておけば必要ないと判断した時にふさいでおけば良いけど、設置しないで必要だと痛感した時に後からやるのは大変な工事になってしまう。
よくオプションで外気導入キットをつけられるモデルもあるけど、そういうモデルでなくても外気導入は可能だ。薪ストーブの近くのなるべく低い位置に外気導入の穴を設定してやるだけで良い。壁面の場合は高さはゼロに近いけど、壁面の場合は床から10センチ程度が無難だろう。
ちなみにオプションの外気導入キットをつけると外気が直接薪ストーブの燃焼用空気取り入れ口に行くけど、ダクトの直径が極端に細くて容量が足りないケースが多いように思う。特に立ち上がりの空気をたくさん要求する段階でそのように感じる。この段階で外気導入キットを接続している状況だと灰受け皿を微妙に開けてやって調整した方が良好な燃焼をする。そういう意味でもキットなしで、外気導入口を薪ストーブの近くに設定してやる方がどの段階でも良好な燃焼になるように思う。