二重断熱煙突へ雨水が侵入して「水冷煙突」になった案件

他社施工した煙突から雨漏れしてきたという相談を受けた。とりあえず現場を訪問すると目で見て明らかに、二重断熱煙突のインナー管とアウター管の間の断熱材部分に水が侵入しているとしか思えない錆び、シミが観察できる。室内側まで水が漏れてくるということは、屋外側も含めて、全部断熱材が濡れて、二重断熱煙突としての機能は失われて水冷煙突に化していることが想像つく。

ぱっと見問題なさそうに見えるが・・・

近くで見るとこんな感じ

漏れてくる位置から水冷煙突になっていることが想像できる

屋外側の煙突

外壁に固定しているので雨水に晒されている

実はこのように二重断熱煙突の断熱材に雨水が侵入してしまうのはレアケースではない。二重断熱煙突のコネクター部分の設計、構造が稚拙だと起こりうるし、現実に過去に同様の相談を受けて、安心安全の国産二重断熱煙突への入れ替え工事で対応したことがある。詳細については以下の記事を参照していただくと、理解できると思う。

昨日の動画で紹介したように、蒸気が噴出していた部分からは、煤やタールの水溶液が垂れた痕跡がしっかりと残っている。 ...
接続してしまえば同じように見えてしまうので、あまり認知されていないことだけど、二重断熱煙突ならみな同じではない。 海外製の低品質な二重...
二重断熱煙突は、接続してしまうとコネクター部分が見えなくなってしまうので、どれも同じように思ってしまうかもしれなけど、実は構造、設計によって大きく防水性能が異なる。

二重断熱煙突は家一棟分の部材をトータルすると、薪ストーブ本体よりも高額なパーツなのに、薪ストーブのようにメーカーや生産国にこだわらずに、安易に薪ストーブ店に任せてしまっている人も多いのが実情だ。

煙突のメーカー、生産国、性能について、もう少しこだわった方が良いように思う。高温多雨な日本の環境において長期間に渡って安心して使える国産の高性能な二重断熱煙突を選択して欲しい。

全ての海外製が悪いと言っているわけではなく、海外製の場合は見極めが重要で、見極める自信がないのであれば、国産の新宮商行、メイク、メトスの煙突を指定するのが無難ということだ。

かわはら薪ストーブ本舗では、「激安煙突で施工してくれ」という指定のない限りは国産の高性能な二重断熱煙突で施工してる。

なお、予算の制約がある場合は煙突で価格を削るよりも、薪ストーブ本体で価格を削った方が合理的だ。薪ストーブ本体は激安品を使って後から入れ替えるのも簡単だけど、低価格低品質な煙突で問題が起きてから後から入れ替えるのは大変で、かえって高くつく。煙突がショボいと、どんな高級な薪ストーブも本来の性能を発揮できない。

ヒミエルストーブの西岡さんが以下のブログの記事で書いているように、煙突の予算を取れず、さらに薪ストーブ本体の予算も厳しいという場合には、薪ストーブを夢みていた「激安」という予算で、天井に断熱材を入れて、内窓をつけて二重にして熱が屋外に逃げないようにするだけで、手持ちの暖房器具でも、だいぶ部屋は暖かくなる。

忙しく毎日仕事している中ですっかり忘れていた事だったけど、このブログを読んで思い出しちゃいました。 二重断熱煙突へ雨水が侵入して「水冷」煙突になった案件   詳細は川 ...

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