煙突の雨漏れ

今回の煙突掃除に呼んでくれたお客様が心配していたのは、「煙突の雨漏れ」だ。

まだ、設置してから、それほど年月が経過していないので、現時点においては実感するような被害は出ていないそうだけど、点検して欲しいということだった。

煙突トップはビス止めの上からコーキング

煙突トップはその下の煙突にビスで止められている。この部分だけでなく、下部の煙突と煙突同士も同様にビスで固定されている。ビスの頭はコーキングで処理されているので、まだ劣化がなくここからの雨漏れは発生していなかったけど、コーキングは半永久的ではないので、いずれこの部分から雨が侵入する。

ちなみに、トップを乗せる前、施工前の詳細、クロースアップの写真はこちらの記事にある。

カナダ製のエクセル煙突に触れる機会があったので、詳細にレポートしよう。 ■二重断熱煙突■ このように煙突の断熱材そのものが断面に露出して...
高品質、高精度で日本の高温多湿、多雨な気候に最適な煙突は国産の高木工業所のものがベストだけど、コストの問題で採用できないこともある。 予算に...

煙突とトップの接合部分は隙間がある

ビスはコーキング処理されているけど、煙突と煙突トップの接合部分が問題だ。この部分は隙間があって、ここから風雨の際、雨が断熱材にしみ込んでしまう構造になっている。仮にこの部分をコーキングしたとしても、風圧による振動、煙突掃除の際の衝撃などでコーキングは、それほど長く持たないだろう。

いずれにしても直射日光にさらされる部分でコーキング処理の頼る防水処理というのは、経年劣化で、いずれ雨がしみこんできてしまう宿命にある。最終的には水冷煙突になって、下記の現場のように、下端から水がしみこんできて、断熱性能を発揮できなくなる。

他社施工した煙突から雨漏れしてきたという相談を受けた。とりあえず現場を訪問すると目で見て明らかに、二重断熱煙突のインナー管とアウター管の間の...

その場合は、煙突そのものを交換するしかないけど、現状では、まだダメージが進んでいないので、今後は定期的に点検していけば良いとアドバイスしてきた。

「最近の二次燃焼システムを持つ高効率の薪ストーブの場合には、二重断熱煙突を組み合わせて使うのが必須」と以下の2つの記事で説明してきた通りだ。...

今後薪ストーブの設置を考えている人は、後悔しないために、薪ストーブ本体だけでなく、煙突のこともしっかりと勉強してから、選択することをお勧めする。

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