初心者は次の薪の投入タイミングを見極めるのが難しいかもしれないが、簡単なコツがある。
「前回投入した薪が概ね燃え尽きて、立ち上がる炎が弱くなってきて、熾火ができて、叩けば崩れる状態がタイミング」
「今回投入する薪は、その上に乗せればすぐに炎が立って燃えて燻ぶらない細さとサイズを選択」
この2点に尽きる。初心者がやってしまいがちな失敗例として、
「炎から目を離して他のことをしていて熾火が弱くなってしまって燃え尽きて終了」
「いきなり太い薪を追加投入して煙を燻ぶらせている」
その時の熾火の量に応じて、すぐに炎が立ちあがる細さ、そして量というのがあるので、それを意識して、順次追加投入して、炎をゆっくりと焦らずに、少しづつ育てていくのが、最も煙が少なく、綺麗に燃やすポイントだ。「熾火の量」と「追加薪の量」の比率が半分半分位というのは目安にしてみよう。
写真がたくさんあって、少し長くなるけど、炉内に残ったわずかな熾火から順次炎を育てていく様子を紹介しよう。
写真を良く観察すると判ると思うが、炉内の白い部分やガラスが、煤であまり黒くなっていない。煤や煙をなるべく出さずに明るい綺麗な炎を常時立たせている様子を理解してもらえると、うれしい。
この頃、天板の温度は概ね100℃を超えている状態になる。そうなったら灰受け皿をしっかりと戻して、本来の空気の流れにしてやる。(機種によって灰受け皿ブーストできない物もあるので、その場合は扉を少し開けて空気を大量に送るなどの補助が必要な機種もある)
二次燃焼する時の天板温度は、使っている機種によって違うので、一概に何度と言えないけど、「炉内やガラスが黒く煤けていない」「一時的に黒くなったところが白く焼けてきた」「天板や側板に手をかざすと、明らかに熱くなってきている」という3点を同時に満たしているのが目安だ。
自分の機種を使いこなせなくて悩んでいる人は、レクチャーするので、遠慮なく呼んで欲しい。
この位まで安定燃焼してきたら、空気を調整して、ようやく薪ストーブから目を離して大丈夫な状態となる。
今回の記事の写真のように、「順次薪を追加投入して炎を育てていくのが面倒」という場合は、熾火からスタートするのではなく、細めの薪を少し多めに組んで、着火剤でスタートする方がはるかに楽だ。投入頻度がゆっくりになるけど、追加薪のタイミングやサイズはこの記事と同様だ。
いずれにしても、良好な燃焼のためには、細めの薪をそれなりに用意する必要がある。本当は鉈を使うのが、個人的には一番のお勧めなのだけど、面倒な人はキンドリングクラッカーがあると簡単に細割りを作れる。
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