「薪ストーブを施工した販売店や工務店が煙突掃除してくれない」
こういう理由で煙突掃除のご依頼を頂くケースがけっこうあります。
他社が「どんな部材を使って」「どういう施工をしているのか」勉強になりますので、そういうご依頼は可能な限りお引き受けています。
ユーザーを無視した施工が多い
「ぐらつく煙突」や「スライド煙突を使ってない施工」など、薪ストーブを使うユーザーのことをまるで考えていない究極のローコスト施工が珍しくないことに驚きます。
通常はスライド煙突を上にスライドし、クリアランスを作って本体を入れ替えます。
海外製煙突と国産煙突、品質の違い
また、使われている煙突部材も普段当店が採用している国産のものと違うケースが殆んどです。
中国製、イギリス製など海外製の二重断熱煙突がコストダウンのため使われていることが多いのです。
海外製煙突のつくりは日本の気候に向いていない
海外製のものは高温多湿、多雨の日本の気候に合わせて作られていません。
それはコネクターのロック部分を見ても一目瞭然です。
上記写真は煙突掃除の直前ですので、切り欠き部分に煤が積もっています。
風雨の際にはこの部分から雨がしみ込み断熱材が濡れていきます。
新品で届いたこの製品を箱から出すと、この切り欠きから内部にある断熱材のパウダーが舞い上がります。
つまり断熱層と大気がつながっているということです。
もちろんこういう状況を防ぐためプレスや溶接で作られているものもあります。
しかし「加工精度が悪いために出来た隙間」から雨が浸み込みトラブルになった実例もあるのです。
営業妨害にならないようメーカー名は伏せますが、このメーカーは自社製品の欠陥を認識していますので、
「コネクター部分はコーキングで防水処理してくれ」
とユーザー側での対策を求めています。
国産の二重断熱煙突は長期的に安心して使用可能
一方、国産の煙突、高木工業所の製品はどうでしょう。
薪ストーブを使用されていない方にもひと目で「加工精度の高さ」を感じて頂けると思います。
そしてロック部分もプレス加工されており、物理的に外気と断熱材が遮断されています。
ですので雨水や大気中の湿気が内部にしみ込むリスクはゼロです。
高木の煙突は日本の風土に合わせて日本人の感性で作られた、高品質で精度の高い製品なのです。
海外製のように「真円が歪み同心円状になっているので着脱に苦労する」こともありません。
煙突は長い目で見て損のない製品を選びましょう
薪ストーブ設置工事が終わってしまうと、煙突の違いなどユーザーは意識することが無いかもしれません。
しかし、今回述べたように煙突には生産国やメーカーによって歴然とした品質・性能の差があるのです。
最初の2~3年ではどの煙突も違いはないでしょう。
しかし10年20年という長いスパンで考えると性能に明らかな違いが出てきてしまいます。
薪ストーブの本体は壊れたり、違う機種にしたければサクっと交換することが簡単です。
しかし煙突はそうはいきません。
雨仕舞いを含めて薪ストーブ設置工事を全部やり直すことになります。
作業は「薪ストーブ設置工事」+「煙突取り外し工事」になりますので、新しく薪ストーブを設置したときよりも時間も費用も多くかかります。
薪ストーブ本体よりも煙突を真剣に考えるべき
「薪ストーブが欲しい」
とお考えの方が本体をどのメーカー、どの機種にしようかと悩むケースは多いでしょう。
しかし煙突のメーカーを真剣に考えている方は極めて少ないと思います。
その風潮がありますので、ユーザーが指定しない限り薪ストーブ店や工務店は「安い海外製」の煙突を使うのです。
原価の安い製品を使用したほうが当然利益も大きくなりますので、商売としては正解なのかもしれません。
しかし前述したとおり、短期間で交換が必要になる「製品寿命が短く安い海外製煙突」をつけてしまうと、トータルコストでは国産との価格差が一瞬で消し飛んでしまうのです。
また、薪ストーブも本来の性能を発揮できず、天井や煙突からの雨漏りリスクもあるなど、運用面でもマイナスしか見当たりません。
みなさんも快適な薪ストーブライフを長く続けるために知識をつけ、煙突メーカーまで指定出来るようになって下さい。
煙突掃除のご依頼は以下ページからお申し込み下さい。