だいぶ前からコンサルしていて、先日、薪ストーブを取り付けてきた現場だけど、いよいよ内装工事も終わり、施主さんへの引渡しも終ったので、まだ入居前だけど、現場で待ち合わせして、実際に火入れをしての取り扱い説明を行った。施主さんの夢の実現に立ち会うことができて、とてもうれしかった。
とりあえずは、事前に用意してもらっていた、この記事の下にもある「私のおすすめ」リンクにある放射温度計を使って天板の温度分布を確認してもらいながら、薪をくべるタイミング、そして空気調整のコツなどを教えた。単純にバイメタルの温度計を天板に 貼り付けただけだと、一箇所の温度にだけ注目してビビってしまったりすることが多いので、その場所だけでなく全体的に均一な温度を作っていくことが大事ということを身を持って理解してもらう。そして初心者はスイッチのようにオンオフで操作してしまいがちな空気調整だけど、微妙な調整のコツも伝授してきた。
取り扱い説明の前に何度か自分で試し焚きしてくれていたので、より一層私の話が理解できたと思う。すぐに良い状態で使いこなしてくれそうな感じだった。
やっぱり火が入っていると美しい
ここは設計当初の段階から声をかけてもらっていたので、薪ストーブを利用するために理想的な環境に近づくように様々なアドバイスが盛り込まれている。一例として家の中心付近に薪ストーブを設置して、薪ストーブ一台で家中をホッこり暖かくするようなことだ。そのために薪ストーブの設置位置を検討して、シーリングファンを適切な位置に設置している。こういう基本的なことは、設計が固まってしまうと変更できないので、修正可能な段階からの話だと使い勝手が断然良くなる。これは氷山の一角で、煙突掃除に配慮した屋根、ユーザー自らメンテナンスしやすい煙突施工とかも含めて、総合的に考えている。
写真では判りにくいけど、煙突アクセスのため、要所要所に雪止め瓦を使っている
老舗の大きな薪ストーブ店だと営業担当、工事担当、説明担当と分業になっていて連携不足なことが多く、一貫したきめ細かな対応ができていないケースが多い。しかし、かわはら薪ストーブ本舗では打ち合わせ、現場確認、煙突工事、本体設置、取り扱い説明、メンテナンス、薪の配達や薪集めのフォローと全ての段階において私が責任を持って関わっていくので、それぞれのユーザーの環境に即したキメ細やかな対応ができる。
本体設置工事(2012年3月)
古民家を骨組みだけ残してバラして、完全リフォーム工事して、現代の快適な暮らしができるようにしている現場だ。もうだいぶ前からコンサル依...
煙突工事(2011年12月)
最も過酷で大変な薪ストーブ設置工事の翌日は、古民家リフォーム現場への煙突工事だった。これは直接自分が現場監督、設計者と打ち合わせして...
現場確認(2011年11月)
もうだいぶ前の建物解体前から薪ストーブの設置の相談を受けていた案件だけど、いよいよリフォームがはじまった。煙突開口部付近の屋根の確認...
現場打ち合わせ(2010年12月)
設計が確定してしまってから呼ばれても「こうしておけば良かったのに・・・」と思うだけとなるが、このように設計を検討している段階から声を...
今回も設置工事の時に気になった点がいくつかあったので、それらを取り扱い説明の前や、実際に取り扱い説明の最中に炎の様子を確認してもらいながら追い込んで修正していきベストの状態を作っていった。連携が取れていない業者とか、ドブレ700SLについて詳しく知らない業者だと、そのまま気づくこともなくスルーされてしまうようなことだけど、自分が関わったユーザーにはベストの状態で提供している。(修正内容については企業秘密に近い分野なので非公開とさせてもらう)
最近、ボコボコ薪ストーブ屋が増えている。700SLに限らず、それぞれの薪ストーブの性能を引き出して、ベストの施工、そして理想的な状態で設置するためには、総合的に知識、経験、技術、情熱のある薪ストーブ屋を選ぶ必要もあると痛感している。ただ設置するだけの業者が多いように思う。値段の高い安いだけで選ぶと、長い目で見ると、結局損をすることになると思う。
メンテナンスコスト、ランニングコスト、そして目に見えない効率化を金銭換算したコストなど積み重ねたら使っている間に設置工事の何倍にもなってしまう。合理的なプランを提案して、長い目で見て安心、安全の施工を希望している人は、たとえ遠方でも、コンサル、施工ともに相談に乗るので、気軽に連絡して欲しい。