「中古別荘を買ったら薪ストーブと煙突がついていたけど、焚くと部屋に煙がモクモク逆流してしまう」ということで相談を受けた。現場を見に行くと、レンガを積み上げて、鋼鈑を組み合わせて作られた手作りの薪ストーブと、並列二本の見たこともないユニークな折り曲げの一体型のシングル煙突の組み合わせだった。一本だけでは排気が追い付かないから二本並列にして、排気容量を稼ぐ設計なのだろう。
本来であれば、この薪ストーブでも二重断熱煙突を接続すれば良く燃えてくれるはずだ。これまでも薪ストーブを入れ替えなくても、煙突だけシングル煙突から二重断熱煙突に入れ替えて問題解決してきたことが複数ある。直近では、以下のような事例ががあるので、紹介しておく。
今回の現場は手作り薪ストーブで煙突と本体が一体化していて、煙突だけ入れ替えることは不可能だった。そのため、薪ストーブ本体、煙突の両方を入れ替える必要がある。お客様が希望した機種はネスターマーティンのS43 B-topモデルだ。
全部撤去して、炉台の低くなったところへ設置というありがちなパターンも考えられたけど、そうすると炎がリビングから見えにくくなるし、薪の投入もやりにくくなる。
それよりも既存の手作り薪ストーブを構成しているレンガを半分位残して、FLと同じ位の高さにして、ステージ状にしてコンクリートで埋めて耐震固定を施して、薪ストーブを設置という方が、様々なネガをつぶして、なおかつ、撤去費用も削減できるし、従来の思い出、歴史を残すことができるので、良いと思った。それで提案して、採用された施工が、下記の状態だ。
今回は薪ストーブがギリギリ乗る幅の炉台なので、地震の際に、ずれたら転落するなどの不安感があるので、ネスターマーティン専用の耐震固定金具を使用した。
工事完了後に、すぐに火入れして取り扱い説明をした。順調に燃えていった。火入れ後1時間後位にしっかりと温度が上がってから、二次燃焼にするための空気調整のやり方を説明した。
お客様の「良い買い物したな~」という声が印象的だった。
真冬の間は水を止めて来荘しない別荘なので、ギリギリ今シーズンのお客様の来荘中に薪ストーブ設置が間に合って良かった。
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